フランス人が驚く日本人の英語への「恐怖感」 社会的なプレッシャーがすごすぎないか
日本語についても、いわゆる「独学派」だ。この記事は、(多少、日本人に手伝ってもらっているが)日本語で考え、ゼロから日本語で書いている。日本語能力試験1級も持っているが、今まで一度も学校で習ったことはない。
そう言うとすかさず「語学の才能があるね!」と褒め言葉が返ってくることが多い。しかし、「才能」という言葉で簡単に片づけられるのは心外だ。私の両親は2人とも音楽学校で教師をしている絶対音感の持ち主だ。しかし、本人たちに申し訳ないが、語学のセンスはあまりない。最高の耳を持っていることは、語学の習得のために多少影響はあるかもしれないが、それがすべてではないことを物語っている。
日本人を捕まえては話しかけた
日本の文化や日本語に興味を持ったのは、幼い頃に遊んだテレビゲームや、日本に行ったことある高校の友達による影響が大きい。高校を卒業後、リヨンの大学では語学を専攻した。日本語のクラスがなかったので、代わりに中国語を選んだ。しかし、心のどこかで日本文化に引かれ続けていた。そこで日本人留学生の友達をつくり、日本語の本を片手に、しつこく教えてもらった。
しかし、日本語は難しく、まったく上達しないので悔しい思いばかりしていた。しかもこの時期、英語、スペイン語、中国語の3つを同時に勉強していたため、そのうち頭の中が混乱し、すべてを投げ捨てたくなっていた。
正直なところ、フランスでは日本語はマイナーな言語だ。よっぽどの語学オタクか何か理由がなければ、日本語を勉強するフランス人はいない。日本語を学んでも、結局日本でしか使えないからだ。「私にとって日本語は本当に大事なのだろうか?」。この疑問を確かめるため、私は大学3年の夏に初めて日本へ旅行をした。
旅行をしているうちに、アメリカのときと同じように、日本語に対するやる気が爆発した。日本人を捕まえてはどんどん話しかけたり、新しい日本語の本を借りたり、字幕つきのテレビを見たり、なるべく日本語漬けの環境をつくった。その後、22歳で再び来日し、日本の公立高校でフランス語教師の仕事を得た。
日本語にせよ、英語にせよ、私は「これだ!」と人に薦められる学習法を持ってない。マイペースに、そしてかなり適当に勉強をしてきた。たまにテレビや本、雑誌、料理レシピなどを見ながらわからない単語をコツコツと辞書で調べ、リストアップした。携帯電話の設定もあえて日本語にしていた。
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