46歳「コスチューム作り」で生きる女の稼ぎ方

高円寺の名店を18年であっさり閉じた理由

提示額があからさまに安ければ断るしかないけれど…(写真:すまきゅーさん提供)

現在では、芸能界関係が2割、コスプレ公式(ゲームショーなどのブースのコンパニオンが着る企業公認のコスチュームなど)が4割、一般の人からの依頼が4割、の割合で仕事が来ている。

「衣装、コスチューム製作に関しては、1回も営業をしたことはないです。値段に関しても大体の見積もりは出しますけど、相手が額を提示してきたらそれで受けます。もちろん提示された額があからさまに安い場合は断るしかありませんが、そういうケースは今までに1度しかありませんでしたね」

たとえば、すまきゅーさんが「3万円の仕事だな」と思っている仕事に対し「2万円でお願いします」と指定された場合、2万円のレベルで製作するようにするという。

衣装の使い道によって

1回の撮影だけの着用なのか、継続して着用する衣装なのかで仕上げは変わってくる(写真:すまきゅーさん提供)

衣装、コスチュームの場合、見栄えがいちばん大事なので、見える部分はキチンと処理をしなければならない。逆に、見えない部分は簡単な処理にすることもできる。1回の撮影だけで用済みになる服の場合は、簡単な処理で十分だという依頼主もいる。

逆に何度も使用する舞台衣装などは、洗濯に耐えうる素材や縫製で作らなければならないため、どうしても値段は高くなるという。

「現在1日に平均して1~2アイテムは余裕で作ってますね。完成した作品の写真を撮るヒマがないんですよ。『できたらすぐに発送しないと間に合わない!!」 という感じで。製作は基本的に全部1人でやっているので、忙しいときは縫っても縫っても終わらなくて。本当に眠れないですね」

宣伝をしない個人業者に対して、これだけの量の仕事が来るというのはかなりの成功だと思える。すまきゅーさんに仕事が来る理由は何なのだろうか?

「正直、私がやっている作業というのは、専門学校に通ったら身に付くスキルで十分賄えます。誰でもできる、と言ってもいいかもしれません。それでも私に依頼が来るのは、単純に私のフットワークが軽いからだと思います。時間が足りなかったり、忙しかったりしても、仕事を受けちゃいますからね(笑)」

どんな仕事でも楽しむタイプなので疲労している自覚はなかったのだが、いつの間にか体は悲鳴を上げていたらしい。ある日気づくと、おでこの上に小さいハゲができていた。

「最初は小さかったんですけど、ドンドン抜け始めて、最終的にミカン大のサイズまでハゲが大きくなりました。半年経っても治らないので、これはさすがにストレスや疲れがたまってるんだなと気づきました」

その頃、ちょうど高円寺の実店舗が老朽化によって取り壊すという話が出た。

次ページ仕事を縫い物だけにしたらハゲは治るかも?
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