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キャリア・教育 #「非会社員」の知られざる稼ぎ方

46歳「コスチューム作り」で生きる女の稼ぎ方 高円寺の名店を18年であっさり閉じた理由

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  • 村田 らむ ライター、漫画家、カメラマン、イラストレーター
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店内でお芝居をする人、音楽ライブをする人、映画を撮る人、さまざまな人たちが集まってくる。

それに伴い扱う商品も、普通の古着から、だんだんとコスチューム系の服が多くなっていった。お店は高円寺のサブカル空間として盛り上がっていったのだが、すまきゅーさんは盛り上がりとは別に派遣登録会社にハマっていった。

「登録するだけでいろいろな仕事ができるってすごい楽しくて、何社か登録して面白い仕事はなるべく行くようにしてました」

たとえば、防衛省の会議のときに傘を預かる仕事、天皇誕生日に陛下がお話しする際のカラーコーンを出す仕事、会社に仕掛けられた害虫駆除シートを回収する仕事……などのアルバイトをした。

「いちばんうれしかったのが総火演(富士総合火力演習の略。静岡県で実施される陸上自衛隊の演習)でのバイトですね。見学に行きたかったんですけど、抽選で外れちゃって。そんなときに総火演で焼きそばを売るバイトを見つけて!! リハーサルを見られて、おカネももらえて本当にうれしかったです」

飲み会の席にかかってきた1本の電話から

そんな楽しげな日常を過ごす中、現在のすまきゅーさんの収入の中心になる衣装製作の依頼が来た。

きっかけは、たまたま飲み会に顔を出したときに、同席した女の子宛てにかかってきた1本の電話だった。女の子はしばらく話した後、

「すまきゅーさんって縫い物できたよね?」

と聞いてきた。

電話の相手は芸能関係のスタイリストで、急きょ縫い物ができる人を探しているという。

「有名なバンドの衣装製作の話だったんです。ひとそろえ、明後日までに作ってほしいという依頼でした。なかなかタイトなスケジュールでしたけど、私そういう修羅場な現場に燃えるタイプなんですよ。迷わず、『やります!!』って答えました」

はたして、そのバンドがパンフレットに使用する衣装を注文どおりに仕上げた。

その仕事でスタイリストさんと縁ができて、衣装、コスチューム製作の仕事が回ってくるようになった。

人づてに仕事の輪は広がっていって…(写真:すまきゅーさん提供)

歌手やアイドルグループのライブ衣装、お笑いタレントの舞台衣装、などをそつなくこなしていくと、だんだん人づてに仕事の輪が広がっていった。

衣装を担当したタレントから直接企業に話が行き、その企業からすまきゅーさんに依頼が来るケースもあった。

口コミで一般の人にも話が伝わって、コスプレ用の衣装の発注が来た。

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【衣装製作の営業は一度もしたことはない】

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