若い世代は「永井荷風」をどう読んでいるか 本を手にとるきっかけはゲーム?

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まさに、このゲームがきっかけで荷風を読むようになったという女性に、向島の古書店「右左見堂(うさみどう)」で話を聞くことができた。この店は荷風も小説に書いた「鳩の街」にあり、荷風本のコーナーをつくっている。そこに『墨東綺譚』の初版本が入ったと、店主がツイッターでつぶやいたところ、やって来たのが余市さん(仮名、1991年生まれ)だった。

「文アル」には永井荷風のほか、芥川龍之介、太宰治、泉鏡花らも出てくる。文学の力を知る彼らが、転生した姿で、文学書を守る(写真:株式会社DMM.comラボ)

「江戸川乱歩が好きで『文アル』をはじめたんですが、そこで荷風に出会いました。ゲームのキャラクターとは違う、実際の荷風はどうだったのか気になって、作品を読むようになりました。最初に読んだのは『ふらんす物語』。モーパッサンが好きなので、荷風がモーパッサンの石像の前に立つ場面に共感しました」と、余市さんは言う。

これまで読んだ作品は、『歓楽』や『日和下駄』など。「まだ入り口に立ったところなので、もっとたくさん読みたいです」。

出会って一生付き合っていける作家

荷風のイメージを聞いてみると、「いろんなところに家を持っている外ネコという感じですかね(笑)。行動範囲が決まっているところとか、他人に煩わされずに自由に生きたいところとか。こだわりや意志の強さを持っているのが好きです」と教えてくれた。

きっかけは何でもいい。その人なりに最高のタイミングで、荷風と出会うことができたら、一生付き合っていける作家になるだろう。

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