出口治明「3大おカネの不安を解決する方法」 将来が心配で仕方がない会社員の人たちへ

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おカネの心配をしはじめるとキリがない(写真:Satoshi KOHNO / PIXTA)
人生100年時代などといわれますが、老後のこと、年金のこと、仕事のことなど、今のビジネスパーソンには悩みはつきません。でも、その不安は根拠のないものであることも多いはずです。おカネの専門家でもあり、ライフネット生命の創業者である出口治明さんに、会社員の老後と仕事について、聞いてみました。

いったいどれだけ貯めておけばいいですか?

おカネとか健康の心配は、しだしたらキリがないですよね。心配をしはじめると、人はエンドレスで病んでいく気がします(笑)。

この前、30代の人から「僕は年を取っても出口さんのように元気でいたいと思っているのですが、健康でいるためには、どうしたらいいですか?」という質問をいただいたんです。

「そんな心配を忘れることが1番です」と(笑)。30代や40代の人が、「どうやったら元気になれるか」などと考えるだけ無駄だと思います。「目いっぱい働いていれば、なんとかなる」くらい気軽に考えていたほうが、むしろ健康になる気がしますね。

でも、ある程度はリスクヘッジも必要ですから、たとえば小さい赤ちゃんがいるのであれば教育費の分だけ保険に入っておくとか、病気になったら困るので、年収の1、2年分は預金を積み立てておくとか、世界一周旅行がしたいのなら、そのときのために計画的に貯めておくとか、それぐらい緩く考えておいて大丈夫だと思います。

「60歳になったらもう働きたくない、遊んで暮らしたい」という人は、それができるようにおカネを貯めておく。「ずっと働いて稼げばいい」という人は、別に貯める必要はない。どんな生き方をしたいのかが基本ですね。

「何をやりたいのか」「どのように生きたいのか」を先に決めて、そのあとで、「じゃあ、これくらい貯めよう」とか、「貯めなくていい」と考えればいいですよね。

また、ある程度年配の方には、残すことばかり熱心に考えている方もいます。でも、残すとか残さないというより、自分の人生を大事にするためには、おカネは使い切ったほうがいいと思っています。僕は個人的には「悔いなし、遺産なし」という言葉がいちばん好きです。

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