「自分への投資」があまり役に立たない理由 資格取得に血道を上げる人の残念な思考法
若い頃は遊んでいないで「自分への投資」をしっかりやりなさい、ということがよく言われます。その1つとしていろいろな資格を取ったり、高いおカネを出して「自己啓発セミナー」に出掛けたり、あるいはそのたぐいの本を読んでいる人は多いだろうと思います。
でも、本当にそういうことが役に立つのでしょうか。私は長年サラリーマンをやってきて、定年後に独立して自営業になりましたが、どうもこの「自分への投資」に違和感を強く感じます。
資格よりも顧客がはるかに大事
私は資格を取ることが無意味だとは思いません。現に資格がなければその業務を行えない仕事はありますから、資格を取るのは必須条件という場合もあります。しかしながら、資格を取っただけではあまり意味がありません。商売のために大切なのは「資格」よりも「顧客」です。いくら資格を持っていても顧客がいなければ、仕事にはならないからです。
また、自分で起業するところまでいかなくても何かの資格を取っていれば転職に有利と考える人もいるでしょう。でも、これは非常に甘い考えです。
なぜなら、サラリーマンで前述のようなFP(ファイナンシャルプランナー)やいろいろな診断士の資格を持っている人は世の中にたくさんいます。採用する側からしても資格が欲しいわけではなく、技能と知見が欲しいのです。
実際に実務経験のない資格保有者というのはおそらくあまり役に立たないでしょう。仮に現在の仕事に直接役に立つような資格であれば、取得後も実務で技能を高めていくことはできます。
しかし、よくいるような何でも資格ばかり取っている資格マニアみたいな人は、趣味としては面白いかもしれませんが、ほとんどビジネスで役に立つことはないと思ったほうがいいでしょう。
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