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朝ドラ「ひよっこ」をヒットに導いた3大理由 SNSと朝ドラ、意外な親和性がそこにある

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1:有村架純の演技力と「朝ドラ」ファンにおける彼女の支持層の存在

言うまでもない話だが、ベースとして有村の演技力を指摘しておきたい。

ほとんど無名の若手女優を起用して、その演技力が成長するのを、微笑ましく見守るというのは、「朝ドラ」ファンの醍醐味の1つである。『あまちゃん』の能年玲奈(現「のん」)などは、その「演技ズレ」していない、天然の運動神経で、「朝ドラ」ファンのみならず、多くの視聴者を集客した。

ただ、『カーネーション』などは、確かに当時の尾野真千子は無名であったものの、演技力は折り紙つきで、朝から、尾野の濃厚な演技力を愉しむという、能年とは違う意味での評価を得たと見る。

有村架純の「あまちゃん」は忘れられない

前作『べっぴんさん』の主演=芳根京子の演技が、やや貧弱だったのに対して、今回の有村架純は、さすがの安定感だった。個人的な印象だが、『あさが来た』(2015)の波瑠、『まれ』(2015)の土屋太鳳、『花子とアン』(2014)の吉高由里子を超えて、ここ数年の「朝ドラ」では、演技力のNo.1だったと思う(実は、地力で言えば、『とと姉ちゃん』(2016)の高畑充希がトップなのだが、あのドラマでは、高畑本来のはつらつとした魅力を抑制しすぎていて苦手だった)。

また、今や記憶の彼方に置かれている人も多いかもしれないが、有村架純は、『あまちゃん』に出演し、天野春子(小泉今日子)の若い頃を演じていたのである。再建された「海女カフェ」で、鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)が『潮騒のメモリー』を流麗に歌うクライマックスシーンで、有村版の天野春子が鈴鹿を見つめるシーンを忘れることができない。

『あまちゃん』で培われた「朝ドラ」ファン内の有村架純支持層に加え、彼女の演技力も影響し、まずは基礎票を固めたと言えるのではないか。

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【ナレーションが番組のパロディに】

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