理系では、1位の野村総合研究所(NRI)に加え、2位にアクセンチュアが入り、総研・コンサル系の存在が際立つ結果となった。総研・コンサル系は人気ランキングで、上位に位置するが、1位2位を独占するところまでいってないだけに、象徴的な結果だといえるだろう。なおアクセンチュアは文系でも5位にランクインしている。
日立製作所とパナソニックも同率の2位。電気系ではこのほかに日本電気(NEC)が10位に入っている。自動車関連も強く、デンソーが5位、日産とトヨタが同率の16位だ。
それ以外で存在感を放っているのが、食品メーカーとトイレタリーメーカー。食品では味の素とカゴメが5位、9位アサヒ飲料、10位明治グループ、16位ハウス食品と、ベスト20に5社がランクインしている。トイレタリーでは花王とライオンが同率で10位となっている。
日常的に食べたり使ったりする製品を作るメーカーは、知名度や親しみがあることから、面接でも話が弾みやすく、好結果に結びついているのかもしれない。
損保ジャパンは「和やか」、みずほは「しっかり」
面接官のどこが好印象なのかを企業ごとに見てみよう。まず文系1位の損害保険ジャパン日本興亜で目立つ言葉は「和やか」と「穏やか」だ。
「和やかな雰囲気だったため」(関西学院大学、文系)、「穏やかで話をひきだしてくれた」(同志社大学、文系)、「和やかだった」(東京大学、文系)、「終始和やかに頷きながら話を聞いてくださったため」(九州大学、文系)など、28票のうち、6人から「和やか」「穏やか」というコメントが入っていた。
2位のみずほフィナンシャルグループで目立つのは「しっかり」であり、学生と真摯に向き合おうとする姿勢が好感されているようだ。
「常に笑顔でしっかりと話をきいてくれた」(学習院女子大学、文系)、「しっかりと学生の話に耳を傾けてくれたから」(中央大学、文系)、「非常にしっかりとこちらの話に耳を傾けてくださっている印象だったから」(明治大学、理系)。
3位の三菱東京UFJ銀行で目立つ言葉は「圧迫面接」。どうやら事前にネット上で圧迫面接をするのでは? という口コミ情報が広まっていたようだが、それが実は誤解だったと振り返るコメントが多かった。
「圧迫面接がなかった。話をちゃんと聞いてくれた」(同志社大学、文系)、「圧迫面接をしようとしているが、社員の人の良さがにじみ出ていて、がんばって圧迫風にしようとしているように感じられ、その様子がかわいかったため(笑)」(京都大学、文系)。きつい面接を覚悟していたら、意外なことに人間味あふれる面接官だったので、好感度が増したようだ。
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