48歳シングルマザーが貧困に苦しむ深刻事情 障害を持つ息子は1人で留守番すらできない

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現在、居住する田舎町には6年前に引っ越した。6年前の2度目の離婚のとき、慰謝料としてマンションをもらう。800万円で売却し、現居住地に中古戸建てを購入した。住宅購入した理由は正社員の仕事に就いたことがなく、保証人が誰もいないから。信用がなく、誰も住居を簡単には貸してくれない。人口3万人を切る小さな町、仕事は少ない。

「現状無職なので、収入は息子の障害年金だけ。働こうにも、短い時間しか働けないので月7万円程度が限界です。光熱費とか携帯などの通信費、あと車の維持費とか毎月支払いがある。息子がよく食べるので食費はかかるし、ギリギリというか明らかにおカネが足りないです。パートは面接に行っても、まず断られます。時間的な事情と年齢でしょう。もう、どう生きていけばいいのかわからない。そんな状態です」

現在の年収は障害年金の96万円だけ。これから在宅介護する佐藤さんが働いても、年収90万円程度が限界だ。このままだと世帯年収は96万円のみ、働けても186万円にしかならない。かなり苦しい生活だ。

母親は奔放な女性だった

佐藤さんは非嫡出子だった。自身もシングル家庭で育つ。ホステスだった母親は奔放な女性で、次々と恋人が代わった。佐藤さんは英語が得意だった。高校卒業後は外国人モデルのマネジャーをしたり、通訳の仕事をした。21歳のときにマスコミ関係の男性と同棲して、妊娠をキッカケに結婚した。22歳のとき、長男が生まれた。

父親が違う姉妹がいる。高校を卒業して実家を出てからは、姉妹とは誰とも交流はない。30歳を過ぎてからは母親とも連絡が途絶えた。

「結婚したばかりの若い頃は、本当に平穏で普通の生活でした。おかしくなったのは息子が3歳のとき、障害が判明してから。息子の父親が障害を認めることができなくて、虐待が止まらなかった。父親は精神的にもおかしくなって働かなくなった。とても一緒にいられるような状態じゃなくなりました。どうしたいの?って聞いたら、『別れて1人になりたい』って」

知的障害を含む広汎性発達障害は、自閉症スペクトラムと呼ばれる。特徴や症状がわかるのは、3歳前後と言われている。

「いつまでも言葉が理解できなかったり、じっとしていることができなかったり、何かおかしいなって。そうしたら知的障害があるって。父親は『なんでうちの子だけが』って泣いていました。初めて授かった子で、男の子で障害が見つかって相当ショックだったんじゃないかな。息子は父親に全然懐かなくて、最終的には首を絞めたりみたいなことになった。もう、ダメだなって思いました」

26歳、離婚した。夫は離婚届にハンコを捺して部屋を出ていった。養育費5万円を子どもが成人するまで支払うという約束で離婚したが、支払われたのは半年だけ。請求しても払うことはなかった。それっきりである。

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