37年ぶりV2の広島カープ、今年も勝てた理由 前田、黒田が去っても連覇できたのはなぜか
広島が9月18日の阪神戦(甲子園)に3―2で勝ち、2年連続8度目のセ・リーグ優勝を決めた。連覇は1979、80年以来37年ぶりとなる。
山本浩二、衣笠祥雄、江夏豊らを擁した前回のV2赤ヘル軍団と今のカープではどちらが強いのだろうか。1980年と今季を比較してみたい(今季の成績は全て9月18日現在)。
37年前の「赤ヘル軍団」と今年、どちらが強いのか
打線は今年の方が上と見る。チーム成績を見れば分かりやすい。
1980年は161本塁打こそリーグトップだったが、打率2割6分3厘、544得点、108盗塁はいずれも2位だった。これに対し、今年は攻撃面のあらゆる数字が他球団を圧倒している。
- ・チーム本塁打=147本。2位はDeNAの119本
- ・チーム打率=2割7分4厘。2位はDeNAの2割5分2厘
- ・チーム得点=706。2位はDeNAの544
- ・チーム盗塁=108。2位は中日の73
すべてダントツ。際立っているのが不動の1~3番を形成する「タナキクマル」だ。得点が田中広輔101、菊池涼介84、丸佳浩103。3人で288もある。
打率は田中から2割8分9厘、2割7分6厘、3割8厘とさほどでもないが、出塁率は同じく3割9分7厘、3割1分4厘、3割9分8厘に跳ね上がる。田中は86四球に13死球、丸は80四球に4死球。ボールをしっかり見極め、体を張って後ろにつないでいるのである。
いずれも俊足。田中がリーグトップの32盗塁をマークすれば、菊池は7、丸は13盗塁。ヒットエンドランも絡めてチャンスを膨らませる。DeNAのラミレス監督が「瞬きする間に点を取られているような素晴らしい打線」と嘆息するわけだ。
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