パナのスマホ、どん底からの復活はあるか 個人向けは風前の灯火

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一方、パナソニックのスマホ事業には、この“どん底”からの静かなる復活を狙うシナリオもある。仮に個人向けから撤退しても、法人向けで生き延びるという戦略だ。

法人向けのニッチ市場開拓で復活狙う

パナソニックはこの春に発表した新中期計画で、携帯電話事業の収支改善策として、「壊れにくい堅牢なスマホ」など、法人向けのニッチな受注開拓を謳っている。実際、パナソニックはノートパソコン「レッツノート」で同様の戦略を成功させており、スマホにおいても開発を着々と進めているという。

「法人向けで重要なのは、どれだけカスタマイズできるか。数万台程度の需要でも、ニーズに合った製品、サービスを作れれば利益は稼げる」とパナソニック関係者は言う。NECと合わせ、2000年代前半に国内の携帯電話端末市場を席巻した“かつてのツートップ”の一角は、かつてない逆境を脱するべく知恵を絞っている。

(撮影:尾形 文繁)

許斐 健太 『会社四季報 業界地図』 編集長

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このみ けんた / Kenta Konomi

慶応義塾大学卒業後、PHP研究所を経て東洋経済新報社に入社。電機業界担当記者や『業界地図』編集長を経て、『週刊東洋経済』副編集長として『「食える子」を育てる』『ライフ・シフト実践編』などを担当。2021年秋リリースの「業界地図デジタル」プロジェクトマネジャー、2022年秋より「業界地図」編集長を兼務。

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