37歳婚活女性「相手は普通の人でいい」の難題 婚活疲れで「電車内で既婚者を見るたび絶望」

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「この活動をどれくらい続けているんですか?」

ホテルのティールームで着席するなり、里美はパーティでは聞けなかった彼のお見合い活動歴を単刀直入に聞いたという。

「なぜそんなこと聞いたの?」

私は苦笑いしながら、里美に尋ねた。

「それ、彼にも同じことを聞かれたんですよね。だから“あなたみたいに見た目もイケてて、収入もあって、まともに話のできる男性がお見合い市場にいることがおかしい”って言ったんです」

「ええええーっ!?」

何てことを言うのだろう。さらに私は苦笑いをした。

すると、彼は、「登録してまだ1カ月足らずです」と答えたそうだ。そして、「お見合い市場に、僕は珍しい人種なんですか? どういう人が多いんですか?」と聞いてきたという。

そこで、これまで里美はこれまでお見合いをしてきた男性たちの話をした。

「お見合いに来る男性たちって、ろくな人がいないんですよ。私のプロフィールをすべて把握してきて、一つひとつについて細かく聞いてくる。自己紹介のコメント欄に誤字脱字があったことを指摘されたこともありました」

「自分の自己紹介を5分くらいダーッとしゃべって、『今日はなかなかよくできたと思います』と自画自賛。その後は、質問事項を用意していて、まるで尋問みたいに質問攻めをしてきた。それが終わるともうしゃべることがなくなったのか会話が途切れて、チーン」

「着席するなり、『あなたは、群馬まで嫁に来れるんですか?』って。そんなのお付き合いしてみないとわからないですよね。その男性を好きになれるかどうかじゃないですか」

「そのほかにも、自分がいかに仕事ができるか、いかにおカネを稼いているか。『俺は普通のサラリーマンの3倍は稼いでいるんでね』と、傲慢な態度で自慢する人もいました」

お見合いの席で「過去の見合い経験」を語るのはNG

確かに、このように女性とうまくコミュニケーションが取れない男性は、婚活市場に存在している。ほかの女性会員たちからも聞く話だ。ただ、お見合いの席で「どのくらい活動しているか?」「過去にこんな人と見合いをした」という話は、対峙している相手といい関係を結びたいなら、御法度とされている話題だ。案の定、翌日、お見合いした男性からは「お断り」が来た。

ただ、お見合いの席でついこうした“愚痴”をこぼしてしまうのは、里美に限ったことではない。心が疲れていると、マイナスの言葉を発するようになるものだ。

さらに、お見合いを始めたばかりの頃は、髪型にもメークにもファッションにも気合を入れて臨んでいたのに、疲れてくるとおしゃれにも気を使わなくなり、近所のスーパーに買い物に行くようなラフな格好でお見合い場所に現れるようになる。マニュキュアが剝がれていても、靴がボロボロでもお構いなし。そして、顔の中で心の状態をいちばんに表すのが口元だ。これは男も女もだが、疲れてくるとどんどん口角が下がってくる。

お見合いをし続けてもうまくいかない人たちは、会場に出掛ける前にいま一度鏡を見てみてほしい。お見合いに臨む服装や身だしなみは大丈夫か。そして口角は下がっていないか――。「婚活疲れ」が外見や言動ににじみ出てしまうと、結婚はどんどん遠ざかっていくのだ。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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