景気底打ち?中国の経済運営は変わったのか

景気・経済観測(中国)

加えて、中国政府が減税やインフラ投資の加速など、景気刺激策とも受け止められうる政策を相次いで発表し始めたことも、中国経済の回復期待を高めているようだ。HSBCが8月22日に発表した製造業PMI(購買担当者景気指数)は4カ月ぶりに景況の改善と悪化の境目である50を上回った(50.1、7月は47.7)。

その理由として、HSBCは景気刺激策の効果が一部出始めたためだと解釈している。また、中国の代表的な株価指数である上海総合株価指数も、ここ1カ月上昇基調にある(右図)。

しかし、これまで明らかになっている内容から判断して、中国政府は景気刺激策によって経済を力強く回復させようとしているわけではないとみられる。少なくとも現時点では、その内容が景気下振れリスクの回避という程度に抑制されたものになっているからである。また、それに代わって構造改革を通じて持続的な成長を図ろうという配慮が随所にみられる内容になっていることも、こうした判断の根拠だ。

貸出金利自由化で銀行間競争を促す

まず金融政策についてみてみよう。

7月20日、中国人民銀行は貸出金利の下限規制を撤廃した。それにより、中国の銀行は融資先との協議に基づいて貸出金利を自由に設定できるようになった。その結果、貸出金利が下がり、景気が上向くのではないかと期待する声も聞かれたが、貸出金利の自由化の主たる目的は景気刺激にはないと考えられる。

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