子どもが間違った報道に踊らされないために 出す側の理屈と受け手の注意を絵本で学ぶ

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今回下村さんが出版した『窓を広げて考えよう〜体験!メディアリテラシー』(かもがわ出版)を通じてメディアリテラシー教育の普及を推進しようと、この本を母校などに寄贈するクラウドファンディングを始めた団体があります。『日本中の子どもたちに「メディアリテラシー」を広げる会』です。学生時代に下村さんからメディアについて指導を受けた若手社会人が有志で集まりました。このクラウドファンディングでは、1口3000円で、母校や指定した学校の図書室に寄付者本人の名前でこの絵本が届けられます。

大きな変化のはじめの一歩になるかもしれない

「絵本を送った誰か一人の子供の目が開かれるだけじゃなくて、その学校の図書室を訪れる子供達、代々この後も大勢の子供達が広い景色を見られるようになる。これ本当にあなたのおかげで母校のエリアの子供達が変わる、子供達が変わったらそのエリアが変わる。やがて学級会が変わったら国会が変わる。本当に大きな変化のはじめの一歩になるかもしれません。」と、著者の下村さんは話します。

絵本が届けられた学校の子供たちだけでなく、先生の一助にもなればと期待をしています。

「先生たち、メディアリテラシーを教えろ、あるいはアクティブラーニングやりなさいと言われても、掛け声だけ言われても途方に暮れる。そこには何らかの具体的な道具をシェアしないといけなくて、この絵本がその道具の一つになればいいなと本当に思います。」

「日本中の子どもたちに『メディアリテラシー』を広げる会」については「GARDEN」当該記事

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GARDEN編集部

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4つの支援の形として、以下の4つのマークを用意。

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・発信し情報を多くの人に広めることで種を育てる、「取材したい」カメラマーク

・ボランティアやイベントに参加することで種を育てる、「参加したい」花びらのマーク

・気持ちを届けることで種を育てる、「共感する」お日様のマーク

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