障害者と補助犬を差別する人が知らない真実 なぜ悲しい出来事が起こってしまうのか
さまざまな社会問題と向き合うNPOやNGOなど、公益事業者の現場に焦点を当てた専門メディア「GARDEN」と「東洋経済オンライン」がコラボ。日々のニュースに埋もれてしまいがちな国内外の多様な問題を掘り起こし、草の根的に支援策を実行し続ける公益事業者たちの活動から、社会を前進させるアイデアを探っていく。
「正しく知らない」ことが招いた悲しい出来事
“福岡県宇美町に住む49歳の女性(記事は本名)は右目が見えず、左目も視力は0・3だが視野に欠損がある。1、2年前、白杖を携え、地下鉄の車内で文字を拡大したスマートフォンを見ていると、向かいに座る若者の会話が聞こえてきた。「見えてるんじゃない?」「うそつきやん」”(2016年11月22日朝日新聞より)
実は、国内に約31万人(※1)いる視覚障害者の中で、全盲者は10%程度(※2)だと言われています。白杖を使用して歩行している人が、必ずしも全盲だとは限らないのです。
特定非営利活動法人日本補助犬情報センターの橋爪智子・事務局長さんは、この出来事に、「きっと“正しく知らない”からだと思うんです。これって社会の縮図なんじゃないかな。」と話します。
橋爪さんは、補助犬に関わり始めて15年。補助犬(盲導犬、介助犬及び聴導犬)に関する、“正しく知らない”ことが招いた悲しい出来事、不安を解消する役割を果たしてきました。
トピックボードAD
有料会員限定記事
政治・経済の人気記事