「ジブリ」宮崎吾朗監督が語る父への思い 「作ることが生きること」
狙いは「なぜジブリ作品は、特に宮崎駿作品はご飯がおいしそうにみえるのか」というところ。(食べ物を描くのは)「素敵なシーンにしたい」という思いもあるけれど、それだけじゃない。アニメーションの技術そのもので食べ物をおいしそうに見せています。
どういう文脈の中で食べさせるのか
線と色で「食べ物」をどう表現し、(登場人物に)どう食べさせるのか。どういうシチュエーションで、お話のどういう文脈の中で食べさせるのか。その全てが合わさって、観客の皆さんの記憶に残るんです。
例えば『紅の豚』。フィオが瓶に入ったレモネードを飲むシーンがありますが、瓶の中身は常に動かしているんです。手がぶれたりするから、レモネードの水面は波打ったり、飲み込むときにはゴボゴボと泡を立たせながら減っていく。瓶はものすごく細かい書き分けがされています。
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