マクドナルド「原田神話」、終わりの始まり 原田社長、中核子会社トップの座ついに譲る
カサノバ氏は日本の外食産業の事情に詳しく、各国のマクドナルドで経験を積み、さらにマーケティングやマネジメントの経験を持っている。日本の外食市場の縮小が続く中、「一刻も早く売り上げを回復させるために、8月という異例の時期に社長交代を行った。私は“ベストタレント”だと思っている」と原田社長は話す。
カサノバ氏は「グローバル化推進に意欲」
今後、注目すべき点は、カサノバ新社長がどういった手を打つのか、そして原田社長はいつまで持ち株会社であるホールディングスのトップにとどまるのか、の2点にある。
日本マクドナルドは原田氏のリーダーシップの下、海外マクドナルドと戦略を一体化して、成功事例の導入を進めてきた。100円マック、プレミアムローストコーヒー、クォーターパウンダーといった商品の投入に加え、最近では店舗デザインや人材育成についても、グローバルのマクドナルドと一体化を進めている。
原田氏は「米マクドナルドコーポレーションの資産としては、ビジネスモデル、人材、メニューなどが独自の強みだ。これをもっと日本と連動するところにビジネスチャンスがある」と強調。
カサノバ氏も、「マクドナルドは日本で強力なビジネスの基盤を築いてきた。日本のチームと協力してさらに強い基盤をつくる。優先すべき事項は最高の顧客体験だ。デリバリーはエジプト、マックカフェはオーストラリア、ドライブスルーはアメリカ、マックフルーリーはカナダの成功事例だ。こうしたものについて、(各国のマクドナルドと)コミュニケーションを密にしてアイディアを交換したい」と、日本マクドナルドのグローバル化推進に意欲を見せる。今後は全国各地の店舗を回って、スタッフやFCオーナーと話し合いの機会を設ける予定だという。
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