山形県産のサクランボは、他と何が違うのか 真っ赤に輝く「夏の宝石」の秘密

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山形県村山地方のサクランボ農園を取材(取材月:June 2017)

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日本の夏を彩る果物の一つ、サクランボ。鮮やかな赤色に輝く果実は、食べてしまうのがもったいないほど美しい。そんなサクランボの産地といえば、国内生産量の70%以上を誇る山形県。なかでも山々に囲まれた村山地方は、春夏秋冬がはっきりとした盆地特有の気候によってサクランボが美味しく育つ。我々はまさにサクランボの“旬”を迎えた村山地方を訪れた。

たっぷりと降り注ぐ太陽がサクランボを赤くする

当記事は「SHUN GATE(運営:凸版印刷)」からの転載記事です

サクランボ農園が密集している村山地方では、サクランボの収穫時期が近づくと、町のいたるところに背の高いビニールハウスが連なっているのを目にすることができる。中をのぞいてみると、真っ赤な実をたっぷりと付けたサクランボの木が、今か今かと収穫の時を待っているように見える。

果樹栽培が盛んな村山地方は、四方を山々に囲まれた、山形盆地を中心とした地域。水はけのいい土壌や豊かな水源はもちろん、美味しいサクランボが育つ最大の理由は、“気温”と“日差し”という2つの条件が揃っていること。村山地方の気温は、昼夜の温度差が大きく、春夏秋冬の年間を通した気温変化もメリハリが効いている。昼間はたっぷりと太陽の光が降り注ぎ、日が落ちると涼しくなるので、養分が実の中にキュッと閉じ込められ、美味しいサクランボが出来上がるのだ。

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