仕事のできない人は「段取り」がわかってない 仕事の速度を上げるのでなく先々を見通そう

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行うべきことを書き出して見える化する「TODOリスト」。出勤してからその日のTODOリストを作るのでは遅すぎます。始業と同時に、その日のタスクにとりかかりたいもの。私がオススメする、予定の立て方のルールは以下の3つです。

① TODOリストの作成は前日の退社前まで
② 長くても5分程度で
③ 忙しい人は「すき間時間」に

予定を立てるのは1分のすき間時間にもできることの筆頭です。電車での移動中や、エレベーターの中など、わずかなすき間時間を活用して、前日の退社までに次の日の予定を立ててしまいましょう。

タスクは「悲観値」として設定し、つねに更新を狙う

仕事をするうえで毎日のTODOリストを作成している方は多いと思いますが、設定したタスクの4割は未完了のままになってしまうともいわれています。そうなってしまう原因に、そもそものTODOリストの作り方に問題を抱えている場合があります。

確実に終えられるTODOリスト作りのポイントの1つ目は、「タスクを分解する」ことです。「営業会議の準備」などと書き込んでいませんか? これではざっくりとしすぎていて、やるべきことが見えてきません。「会議室を押さえる」「出欠を確認する」というように、なるべく具体的に、細かくタスクを分解しましょう。

2つ目は、タスクの所要時間を設定することです。所要時間を決めていないと、ズルズル仕事をしてしまいがちです。それぞれのタスクにどれくらいの時間がかかるのか、という相場観は、経験によって培われます。初めのうちは、所要時間を「悲観値=予想される最長時間」として設定しましょう。そしてそのタスクを終えたときに実際にどれくらいの時間を要したか振り返り、次回同じタスクをする際は更新を狙いましょう。

たとえば、30分と見積もったタスクを20分で終えることができたのなら、次回は20分に設定し、さらなる記録の更新を狙います。

もちろん、逆に設定よりも多く時間がかかってしまう場合もあるでしょう。そのときには、「失敗要因を考えること」と「成功事例に目を向けること」です。「なぜ自分は仕事を早く終えられないのか」「仕事が速い人はどのような作業をしているのか」……と、さまざまな角度から検討し、トライ&エラーを繰り返していくうちに、仕事のスピードは高まっていきます。

もうひとつ、TODOリストを作る際には、「アクシデント」に対応できるように予定を組むことが大事です。分刻みにキツキツの予定を組んでいると、突然顧客から電話やメールなどがあった際に対応できません。タスクは詰め込みすぎず、たとえば8時間の勤務であれば1時間半くらいの余裕をみておいたほうがいいでしょう。

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