「かめはめ波」を本気でビジネスにした男たち テクノスポーツ「HADO」で新分野を切り開く

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現在はテーマパークやゲームセンターなど13カ所(Monster Buttleも含む)に導入されている。今後はVR(仮想現実)をテーマとした施設などへの導入提案や、スポーツバーなどへの出店も進め、年末には43カ所まで一気に拡大する計画だ。

壁の中だけでなく、次々と飛び出してくるモンスターを倒し、プレーヤーがそれぞれポイントを競う「HADO SHOOT!」

事業が徐々に軌道に乗るにつれ、資金調達も多様化してきた。メリープは2015年11月にフジ・メディア・ホールディングス傘下のポニーキャニオン(映像・音楽会社)から出資を受けているが、現在は銀行からの借り入れもしている。これは事業モデルが銀行から評価された結果といえるだろう。

HADOの開発は試行錯誤の連続だった

メリープは福田CEOと共同創業者の新木仁士氏が2014年1月に設立した会社で、HADOの開発が始まったのは2014年半ばのこと。ARに関連したプロダクトを作ってきたメリープだが、HADOは試行錯誤の連続だった

福田CEOは現在30歳。大学院卒業後はリクルートに就職するが、2013年半ばから友人の新木氏とともにARを活用したプロダクトを開発。結局、同年10月にリクルートを退職し、2014年1月にメリープを立ち上げた。幼少期は日夜、かめはめ波を撃つ練習をしていたという(記者撮影)

当初のHADOはモンスターとのバトルを中心に構想していた。だが、グラフィックスや音響、モンスターのデザインなどで高いクオリティを保つには多額の資金が必要だ。これは資金力に乏しいスタートアップにとっては難しい。

そこで、参加するプレーヤー自身が楽しみ方を広げてくれる「対人戦」に舵を切り、開発を進めてきた経緯がある。

対人戦を実現するために、ユーザーの位置をどう把握するのかという難題もあった。現在はフィールドの両端に立てられた大きなボードの画像をアプリで認識し、ユーザーの位置を把握。エナジーボールがどこから撃たれたか、相手にヒットしたかどうかなどを判定している。

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