「82歳のライフシフター」が抱える希望と恐怖 3世代の実践者が語る「本音」とは

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秋好:これから年齢を重ねるご自分をどう想像していますか?

石水:記憶力も判断力も落ちるでしょうし、いまのまま80歳にはなれないでしょうね。でも、培った経験がある。後輩を指導する、育成産業を支えるという方向にシフトできるんじゃないかと思っています。具体的なイメージはできていませんが、その都度シフトしていこうという気持ちを持ち続けていれば、道が見つかるだろうと思います。

「82歳のライフシフター」からの助言

秋好:島村さんは、10歳で終戦を迎え、圧倒的なパラダイムシフトをご経験されたと思います。いま、シニアになってからどう生きていこうか悩む人が増えていますが、どうすれば82歳になっても生き生きと働く島村さんのようになれるのでしょう?

島村:難しいけれど、やっぱり健康は重要ですよ。「健康」って、100年人生を生き抜くためのいくつかの条件のひとつとして軽く扱われていますが、みなさん、あまりわかっていないところだと思います。

何を食べるのか。体のどこをどう運動させるのか。どんな人と会って、何を話し、何を感じるのか。自分の精神衛生を保っていくことが必要でしょう。そのために日々の食事は本当に大切なものです。ぜひ、若い皆さんには考えていただきたいですね。

秋好:ありがとうございました。三者三様、100人に100とおりのフォーマットがある世界。それが100年人生という新しい生き方なのだと思いました。

個人にパワーシフトが起きる時代、やりたいことを見つけてチャレンジする。これは2040年には普通のことかもしれませんが、不確実性の高い時代の中でこそ、「先にやること」が競争優位になるでしょう。

それから今後は、自分の年齢を16進数で考えてはどうかな、と考えました。35歳の私は、16進数だと24歳になります。40歳なら28歳。100歳なら64歳。「自分はまだまだ若いんだ」という“16進数のマインド”で歩んでみれば、きっと100年時代を楽しめるのではないでしょうか。

東洋経済新報社 出版局
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