7月4日の歌舞伎座。小林麻央さんが闘病の励みにされたという、長男・堀越勸玄(かんげん)さんの宙乗りが話題の舞台の初日が開きました。勸玄さんを右手に抱いた海老蔵さん親子の、というよりは、勸玄白狐を右手に抱く海老蔵秋葉大権現の宙乗りシーンを、私はテレビで涙、涙でみました。
麻央さん、ただ今歌舞伎座に出演中
海老蔵さんの絵に描いたような美しさや華のある演技、見事な衣装や照明に依るところもあったと思いますが、その神々しさに思わず息をのみ、感動しました。
あのシーンを歌舞伎座で観た人もテレビ等で見た人も、多くの人が私のように、海老蔵さんの左側に、あの美しい笑顔の麻央さんの姿をみていたのではないでしょうか。そうでないとあの神々しさは、説明がつきません(公演後、海老蔵さんも、左手に麻央さんを抱えて宙乗りしていたと語っておられました)。
鬼気迫る演技中の海老蔵大権現が瞬間父親に戻り、「ママ見てるよね」(たぶん)とそっと愛息に語り掛け、頷く(たぶん)勸玄白狐を、カメラは捉えていました。役者の宿命とはいえ海老蔵さんは、愛妻をわずか10日前に見送り、静かに喪に服することも悲しみに浸ることも許されず、多くの方々との約束である出演で、責任を果たしておられます。
勸玄さんに機嫌よく出てもらうための配慮もせねばならず、海老蔵さんの心労は大きいことでしょう。倒れてしまわないか心配です。しかし今の海老蔵さんを支えているのは、誰よりも麻央さんではないでしょうか。この日を生身の体で迎え、夫を支え、息子を励ましたいと懸命に生きた麻央さん抜きに、あの神々しい白狐と大権現の姿はなかったと思います。
観劇後のファンの方々の感想も皆さま、「感動した」「涙が止まらなかった」というものでした。間違いなく麻央さんの魂はこの公演中、家族と共に歌舞伎座におられると確信しました。
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