錦糸町と浅草、今宵も東京の右側に足が向く

食の感度が高い人がひそかに注目している

 

ここ2年、いや3年ほど、食の感度が高めな人たちの足は、明らかに東に向いている。小石原はるかが、錦糸町、浅草の新潮流に着目した。

食の関心は東の方角へ

当記事は「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の提供記事です

「食べログ」では、5点満点中「4.0」以上の店を「食べ歩き経験の豊富な食べログユーザーの多くが高い評価をつけたお店。満足できる確率のとても高いお店」と定義付けている。検索してみると、東京都内には275軒の”4.0超え”の店があるが、そのうち96軒が港区、64軒が中央区にある。実に半分以上の店がこの2つの区に集中している。加えて、渋谷区には35軒。全体の7割強を、わずか3つの区でカバーしていることになる(5月1日現在)。

一方、東京の東側はどうだろう? 浅草を擁する台東区ですら5軒、江東区3軒、墨田区2軒。斯様に、食べログの世界では”西高東低”が顕著なのだ。実際には「4.0」を超えなくても素晴らしい店は星の数ほどあるし(事実、「食べログの3.0〜3.3にこそ名店あり」という説を唱えている有名レビュアーもいる)、高得点をマークしやすい店の傾向というのもありますしね……というのは、また別の話。

いや、しかし。古くは谷根千(やねせん=谷中・根津・千駄木)ブームや、個性溢れる飲み屋が並んでいる様子がバルが軒を連ねるフェルミンカルベトン通りに似ていると、誰が言ったか”日本のサン・セバスチャン”こと立石の盛り上がりなどを経て、ここ2年、いや3年ほどだろうか。食の感度が高めなクラスタの関心は、明らかに東の方角へ向いている。

次ページ契機となった一軒は、亀戸の「メゼババ」
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