休日出勤前に知りたい「振休」と「代休」の違い 35%の割増賃金が発生するのはどちら?

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ところで、この代休は、従業員側から当然に請求することができるのでしょうか? 休日出勤する立場からすれば、休みの日に会社の都合で働いているのだから、その代償として自分が休みたい日に休めるものだと思われるかもしれません。

しかし、代休制度は法律上において使用者に義務が課されているものではないのです。つまり、就業規則等の定めによって、初めて代休の付与を求める権利が生じます。

そこで、注意したいのは、あなたの会社のワークルールがどのようになっているかということ。私は仕事柄、さまざまな企業の就業規則を見る機会がありますが、代休と振替休日の両方を定めている場合もあれば、振替休日のみの場合も実際にあります。

振休取得を推奨する会社も増えている

昨今は働き方改革を推進する流れもあり、休日出勤や残業をどう削減するかが各企業の課題といえます。そうした中で、休日出勤を事前申請により労働日と振り替える対応を推奨しているケースが増えているように感じます。

休日に働かなくて済むのなら、それがいちばんです。しかし働かざるをえない場合もあるかもしれません。「振休」と「代休」は特に誤解の多いところといえます。気持ちよく働くためにも、労使双方において正しい認識を持つことが大切ではないでしょうか。

佐佐木 由美子 人事労務コンサルタント/社会保険労務士

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ささき ゆみこ / Yumiko Sasaki

グレース・パートナーズ株式会社 代表取締役。アメリカ企業日本法人を退職後、社会保険労務士事務所等に勤務。著書に『採用と雇用するときの労務管理と社会保険の手続きがまるごとわかる本』をはじめ、新聞・雑誌等多方面で活躍。グレース・パートナーズ株式会社の公式サイトはこちら

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