AI時代に活躍できる人の「3つのタイプ」 自分の強みと弱みを見直してみよう
コンピュータの苦手な“人間らしい”分野は、この<左下>以外の、「創造的に考えることがより必要」で「身体性や感情が求められる」3つの領域。ここにおいては、まだまだ人間のほうがAIより優位だと考えることができそうです。
心と身体は人間の大きな価値である
では、AIが苦手な3つの領域をそれぞれ考えてみましょう。
まずは<左上>の領域。「まだ仕組み化されていない物事に対して問いを立て、論理的に分析していく仕事」とはどんな仕事でしょうか?
私はこれを「仮説を立てる」仕事と呼んでいます。非構造的なモヤモヤしたイメージを言葉にしていく。その意味で、「コミュニケーター」と定義します。
AIを使うのは人間です。AIがどれだけ高速で大量の分析ができるとしても、「何のために分析するのか」を考えてAIに仕事を指示し、AIが出してきた分析結果に基づいて意思決定をすることは、人間にしかできない仕事です。「目的」を定め、「意思決定」を行うために、私たちにはいつのときも現状に問いを持ち、AIを使って今の仕事を進化させる「仮説を立てる」ことが求められます。
次は<右下>です。こちらは仕組み化された領域です。仕組み化された仕事において、「人間らしい価値」を発揮するためには、人間しか持っていない「感性・身体・直感」を活用することが必要です。人の感情を察し、相手に働きかける「ホスピタリティ」が求められる仕事は、やはりAIより人間が得意です。
「AIは感情を持つことができるのか?」という疑問は大きなテーマですが、現状では難しいと考えられています。そもそも「人の心」というものが、まだまだ私たち人間にはよくわかっておらず、人間が言語化できないものを、コンピュータに学習させることは難しいからです。
また、私たち人間の体には「背後からの視線をなんとなく感じる」といったセンサーがたくさん備わっていますが、これらのセンサーすべてをロボットに搭載することはとても困難で膨大なコストもかかります。体は人間の大きな価値なのです。
しかしこの体を、家と会社の往復ばかりの日々を送る現代の人間は無視してしまいがちです。視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚という五感、そして直感といわれる六感は、身体性を意識することによって伸びていきます。
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