日本では、米国で導入された仕組みが時間差で普及していく傾向があります。とすれば今後、360度評価も日本で普及していくのは時間の問題かもしれません。
すでに日本の職場でも360度評価を果敢に導入する企業が増えています。日本生産性本部の社会労働部・雇用システム研究センターの調査によると、360度評価制度の導入率は20%近くまで上昇しています。階層的には部長・課長といった管理職に対して、着々と導入が進んでいます。
さて、360度評価を表の価値だけでなく「裏の価値=上長に対する抑止」も踏まえて導入するケースには、店舗系、営業拠点が点在している会社も多いようです。たとえば、大手飲食チェーン。スタッフのマネジメントを店長に任せきりになりがちで、店内の不祥事がブラックボックス化する傾向があるからかもしれません。実際に導入した職場で
・不公平な人事評価(デキる部下の評価を下げて、店長にさせない)
・店長のサボタージュ(面倒な仕事は部下に丸投げしていた)
など、隠れていた問題があらわになったとの効果を取材で聞くことができました。不祥事を二度と起こさない、未然に防ぐための手段として、職場で検討してみてはいかがでしょうか。
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