ライブ配信に話を戻しますが、今は「ニコニコ生放送」や「ツイキャス」などの配信に特化したサービスよりも、「Facebook Live」や「Periscope」「YouTube Live」「LINE LIVE」といったSNSのプラットフォーム上で動くライブ配信サービスに注目が集まっています(「若年層のSNSを通じたビジュアルコミュニケーション調査」2017年3月電通総研)。
SNSといえば急成長を遂げている「LINE」の動きが気になります。6月15日に開催された「LINE CONFERENCE 2017」では、LINEの戦略が公開されました。その中のひとつとして、ライブ配信サービス「LINE LIVE」が、専用のアプリではなく、「LINE」アプリで視聴できるアップデートも発表されています。「LINE LIVE」は、配信者も視聴者も若い層の利用が圧倒的に高いというデータも示されました。
スタンプ目当てでLINE LIVEを配信する女子高生も
「LINE LIVE」は、LINE ID、もしくはTwitter IDでアカウントを作れば、誰でもライブ配信できるサービスです。配信者は「SNOW」のような顔スタンプで加工した状態で配信できます。配信者と視聴者は、コメントや「ハート(いいねに似た機能)」「ギフトアイテム」でコミュニケーションします。
ギフトアイテムとは「投げ銭」と呼ばれる課金システムで、視聴者が有料の「LIVEコイン」というアイテムを買って、ライブ配信中に配信者に送ります。「LIVEコイン」は100コイン120円から9500コイン1万1400円までのプリペイド式で購入できます。配信者には3コインから480コインまでの単位でギフトアイテムを送ることができます。ギフトアイテムはかわいいスタンプ形式で画面に表示されるため、配信者からお礼を言われることもあり、ますます送りたくなる仕組みです。配信者へ「ハート」を大量に送ると、その配信者の「ファンランキング」に入ることができるのですが、ギフトアイテムを大量に使うとたやすく上位に食い込むことができます。
放送が終わると、ギフトアイテムや視聴者数、コメント、ハート数などからLINEが算出した配信スコアに応じて、配信者に「ボーナス」としてLINEポイントがプレゼントされます。
女子高生たちに取材したところ、このLINEポイント目当てで配信する人が少ないながらもいることがわかりました。LINEポイントは、LINEの有料スタンプを購入することに使えます。わざわざ課金するよりもポイントで購入したいという女子高生は多いのです。そして男子高校生は友達への受け狙いで配信しているそう。どちらのケースもひとりではなく、友達と一緒に配信することが多いとのことです。
とはいえ、まだ「ライブ配信は見るもので、自分では配信しない」という女子高生が多数派です。知らない人に見られることに抵抗を感じる、または長い時間を拘束するライブ配信は自己主張が強いと周囲に受け取られるため、避けている人が多いのでしょう。知り合いだけで楽しみたい人には、LINEが年内サポートと発表した「トークルーム内でライブチャットが行える機能」がウケそうです。中高生はビデオ通話をつなぎっぱなしにして遊ぶことがあるため、楽しく活用されそうですね。
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