子どもを伸ばす「ゴルフ教育」のスゴい中身 「勉強に自信持てるようになった」と感想の声

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いまのところ、日本のコーチはレベル3が2人、レベル2が11人、レベル1が46人。「もっと増えてほしい。そうすれば、もっと会場も増やせる」と速水事務局長。自身も土屋コーチとともに、米国でしか取れないレベル3の資格を持っている。

ただ、ゴルフの腕前よりも、子どもから「引き出す力」を身に付けているかどうかが大切だといい、ゴルフをやる人ならだれでもコーチになれる可能性がある。レベル1は教材費4万5000円。年1回、TFTJが招くコーチの研修会を受けて、取得する。

「今のジュニアの問題は、子どものころからやっていても、プロになったり、大会に出る人以外は18歳ぐらいでやめてしまうこと。おカネも暇もなくなってくるから、そうなってしまう。でも、そうではなくて、一生ゴルフをしましょう、という活動でもあります」と速水事務局長はいう。

子どもたちにゴルフの楽しさを伝えていこう

子どもたちにゴルフを経験させて、ゴルフの楽しさを覚えてもらい、そのままゴルフを続けてもらえれば、将来的にはゴルフ人口増につながるかもしれない。

2020年、東京五輪・パラリンピックの年までにプログラム開催場所を100カ所に増やし、1万人の子どもたちに参加してもらうのが目標だという。米国ではプログラムを実施している学校体育の拠点が8000カ所ある。日本でも学校体育と結びつけば広がりもあるかもしれない。

このTFTJの活動に、アンバサダーとして協力しているプロゴルファーが宮里優作だ。もともと、ジュニア育成に力を入れているプロでもある。妹の宮里藍にもそんな、子どもたちにゴルフを伝える役割が似合う気がする。

5月29日に引退表明後のサントリーレディスで4万人近いギャラリーを集めた。それを含め、今季国内で出場した4試合では11万人以上のギャラリーが入っている。「藍ちゃん」を見たかったのだろう。その人たちは多分、これからゴルフを始める人、あるいは今後もゴルフを続けるという人になるのだろう。

(文中一部敬称略)

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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