最速ポルシェを排したランボルギーニの実力 ルックスとスペックだけが派手じゃない

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だがそこまでの3項目は、高性能モデルを仕立てようというメーカーなら、誰もが手をつけるポイントだ。ランボルギーニがユニークだったのは、その一歩先の4つ目の項目にある。サンタガタ・ボロネーゼのスポーツカーガイたちが手をつけた第4ポイントとは、ペルフォルマンテを空気の力で速くするという、なんとも知的な方法だった。

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エアロ・ベクタリングって何だ!?

そこで生み出されたのが、エアロディナミカ・ランボルギーニ・アッティーヴァ=ALAなるアクティブ・エアロダイナミクス・システムで、これはすでにランボルギーニが特許を取得している。そのシステムの概念は、ハードブレーキング時やコーナリング時などにはボディに強大なダウンフォースを与える一方、加速中や高速走行中には気流をコントロールしてボディに掛かる空気抵抗を可能な限り小さくする、というものだ。

そのシステムは、ノーズのフラップから空気を採り入れて、ボディ内側から底部へと気流を導く系統と、リアのエンジンフードに設けたフラップから空気を導入し、ペルフォルマンテ専用のリアウィングへと気流を導く系統の、2つがある。いずれも、ALAがオンの状態ではフラップを開いて気流をスムーズに流し、加速や最高速に貢献、ALAをオフにするとフラップが閉じて、最大限のダウンフォースをボディに与える。

しかもそれに加えて、リアのエンジンフードのALAは左右独立していて、コーナリングの状態に応じて内側後輪に大きなダウンフォースを掛けるように作動し、ハードコーナリング時のトラクションとスタビリティを高める役目を果たす。このシステムをランボルギーニは「エアロ・ベクタリング」と呼ぶ。

しかもフラップの開閉などALA関連の切り替え作業は、ランボルギーニ・ピアッタフォルマ・イネルツィアーレ=LPIなる電子制御システムによって自動的に、しかも瞬時におこなわれ、ドライバーはいかなるスイッチングもする必要はない。

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