重度のアトピーにも有効「注射治療」の実際

ヒスタグロビン治療を知っていますか?

ステロイドは炎症の程度によって軟膏、あるいは飲み薬が処方される。薬を使えば症状はおさまるものの、汗や乾燥などの刺激でぶり返してまた薬を塗るということを繰り返している人も多いのでは? また、薬を塗るのを忘れると悪化したり、炎症を起こすたびに症状がひどくなる人もいるという。

「ステロイドはやめるとリバウンドして症状が前以上にひどくなることがあります。また毎日、薬を塗るのもひと苦労。これに対してヒスタグロビンは皮下注射です。当院では1週間に1回注射するのを6週続けます。これを1クールとして、1か月の間隔をあけ、また1クールというように、症状が改善するまで定期的に注射します。季節性のアレルギー鼻炎の場合は、時期に合わせて注射します。続けるうちに症状が改善したらヒスタグロビンの治療は終了です。あとは保湿効果の高い“ヒルドイド”というローションと、ステロイドをわずかに配合した私のオリジナル軟膏を処方し、炎症が起きたら塗ります。これはすべて保険診療で行えます。

ただし、ステロイドが身体に残っている状態ではヒスタグロビンの効果が低いことが経験上わかっています。ですから、患者さんには徐々にステロイドをやめていただき、半年後くらいに初めてヒスタグロビン注射を行います。

皮膚の状態が非常に悪い場合は、強めのステロイドを2週間くらい使って炎症を抑え、その後は保湿剤とミックス軟膏に切り替えることもあります」(小林先生)

ステロイドに代わるものではない

もうひとり、ホームページでヒスタグロビンについて詳しく解説している岡宮裕先生は治療方針が少し異なる。

「私のブログを読んで “ステロイドをやめたいんです”とおっしゃる患者さんもいらっしゃいますが“今すぐにはやめなくて、けっこうです”とお話しします。というのもステロイドは今ある炎症を抑える効果に優れているからです。ヒスタグロビンはアレルギー反応を抑えることはできますが、直接、炎症を抑えることはできません。ただし食事指導や、漢方薬などを処方してステロイドの量を減らしていくようにします。

ステロイドの副作用としては皮膚に色素沈着を起こしたり、顔がまんまるになるムーンフェイスになったりすることが知られていますが、気持ちのアップダウンが激しくなるとも言われています。ですから私は治療法をひとつに絞るのではなく、ステロイドの炎症を抑える効果と、ヒスタグロビンのアレルギーを抑える効果、食事のオイルバランスなどに配慮した生活改善を組み合わせて、総合的に治療することが大事だと思っています」

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