「高血圧」を放置した人に訪れる想定外の不幸

「自ら動かなければ」最新医療の恩恵はない

脳卒中が突然襲ってくるかもしれません(写真:Mills / PIXTA)

「脳卒中」が日本における寝たきり介護の原因第1位ということをご存じでしょうか。日本人の5人に1人がかかる病気ともいわれ、全死因の第4位。最近ではラモス瑠偉さんが脳卒中になったことが話題になりました。(脳の血管がつまる「脳梗塞」や脳の血管が破れて出血する「脳出血」や「くも膜下出血」などを総称して「脳卒中」として呼んでいます。)

忙しくて病院になんて行けない

私が脳外科医として働いていたときのことです。50代後半の男性、Fさんがくも膜下出血で救急搬送されてきて、緊急手術をすることになりました。見たところ恰幅(かっぷく)のよい体型や脂ぎった肌から、いかにも暴飲暴食をしていそうだなという印象を受けました。付き添ってきた奥さんに話を聞くと、出版社の役員で会食が多い日々で、長らく高血圧を抱えていたそうです。奥さんは何度も通院を勧めたそうですが「忙しいのに病院なんて行くヒマがない」「好きなものが食べられなくなるくらいなら死んだほうがマシだ」と聞く耳を持たなかったとのこと。

手術の結果一命はとりとめたものの、手足のマヒと知能障害が残り、長期リハビリが必要となりました。リハビリが奏功したとしてもビジネスの現場に復帰することは厳しいだろうという状態でした。高校生のお子さんが2人いらっしゃり、ご家族の今後を考えるといたたまれない気持ちになりました。

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