イラッとするメールを書く人が知らない作法 遠回しな言い回しだと受け手は戸惑うだけだ

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そもそも、「文章があいまい」なメールはなぜ人をイラッとさせてしまうのでしょうか? それは、メールの読み手が、「自分が何をすればいいか」がはっきりしないからです。たとえば次のような文章がその典型です。

次回の営業研修では、顧客情報の調べ方というか、何を基準にリスト化しているかあたりが、他の社員の参考になるかなと思っております。

 

この文章では、書き手が「参考になると思う」という意見を伝えているだけです。もちろん、本人としては、遠回しに「話してほしい」とお願いしているつもりですが、読み手は「あいまい」と感じることでしょう。「自分が何をすればいいか」が伝わりづらいからです。

以下の文章のように、ストレートに書かれたほうが、読み手も「動きやすくなる」のです。

次回の営業研修では、「顧客情報の調べ方」「リスト化の判断基準」を中心に、ノウハウを教えてください。他の社員の参考になると思います。

 

メールに限らず、大半のコミュニケーションは「相手を動かす」「依頼を受け入れてもらう」ことを目的にしています。お願い事項は明確に表現しましょう。

「目的」と「誰に書くか」で情報を絞り込む

「文章があいまい」なメールになってしまう理由はいくつか考えられますが、ありがちなのが、メールを「思いついた順番に書いてしまうこと」。

事前に情報を整理しないでメールを作成すると、文章の中で「情報」「意見」「結論」が入り交じってしまいます。これでは読み手が、メールを読んだあと、どうすればいいかわかりません。

この対策の1つとして有効なのが、「メールを書く前に情報を整理する」ことです。

まずは、メールに必要な情報をすべてピックアップします。次に、メールを書く「目的」と「誰に書くか」で情報を絞り込みます。

たとえば、ヒットした自社製品のバージョンアップ商品についてのメールを書く場合。

「上司に、販売戦略を確認してもらう」ために書くメールと、「既存商品を使っているお客様に、新商品を案内する」ためのメールでは、伝えるべき情報が異なるはずです。

次ページ「件名」に気を配るだけでもあいまいなメールを防ぐ
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