イラッとするメールを書く人が知らない作法 遠回しな言い回しだと受け手は戸惑うだけだ

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こうして、「情報をすべてピックアップ→必要な情報を絞り込む」というステップを踏んで書いたメールは、自然と「相手に何をしてほしい」かが伝わります。慣れないうちは、紙やパソコンのメモ帳を使ってもいいので、ぜひ情報整理をしてみてください。

わかりやすい件名にする3つの方法

メールの「件名」に気を配るだけでも、「文章があいまい」なメールを防ぐことはできます。

ポイントは、パッと見て用件がわかりやすい件名にすること。わかりやすい件名がついているメールは、読み手も「自分が何をすればいいか」を意識しながら本文を読むので、文意がスムーズに伝わりやすいのです。

「本日のお打ち合わせのお礼」「6/2(金)発売商品パンフレット修正のお願い」「夏期特別休業のお知らせ」などが、用件がわかりやすい件名の例です。

パッと見てわかりやすい件名にするには、以下の3つの方法が有効です。

(1)相手がわかる表現で書く

社内やプロジェクトメンバーだけで使っている案件名や開発コードネーム、業界用語など、関係者でなければわからない用語が使われた件名は、それ以外の人に伝わらなくなってしまいます。相手がわかる表現に直した件名にしましょう。

(2)特定できる数字があれば使う

「6月9日(金)の打ち合わせ」「第1回営業会議」「3月定例会議」など、数字は互いの誤解を防ぐコツです。日付は曜日まで入れることで行き違いを減らしましょう。

『イラッとされないビジネスメール 正解 不正解』(サンクチュアリ出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

(3)相手に「何をしてほしいのか」を書く

「山田様お打ち合わせのご報告」「名刺のカラー案のご相談」「企画書確認のお願い」など、相手に何をしてほしいのかがわかる言葉を添えます。これなら、メールを読んだ人が「何を求められているか」が一目瞭然です。

これら3つの方法に基づいた件名は、後々メールを確認する際に検索しやすいというメリットもあります。5年経ってもすぐに思い出せる件名になっていれば、わかりやすい件名といえるでしょう。

以上のポイントを意識することで、読み手に「自分が何をすればいいか」が明確に伝わるメールを書けるようになります。

平野 友朗 日本ビジネスメール協会代表理事、アイ・コミュニケーション代表取締役

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ひらの ともあき / Tomoaki Hirano

1974年、北海道生まれ。筑波大学人間学類で認知心理学を専攻。広告代理店勤務を経て独立。2004年、アイ・コミュニケーションを設立。2013年、一般社団法人日本ビジネスメール協会を設立。ビジネスメール教育の専門家。メールのスキル向上指導、組織のメールのルール策定、メールを活用した営業力強化、メールコミュニケーションの効率化や時間短縮による業務改善など、支援実績は多岐に渡る。これまでに研修やコンサルティングを行った組織は、官公庁から民間企業、団体や学校に至るまで5000を超える。年間150回以上の研修やセミナーでの講演、1500回以上のメディア掲載、2003年から続くメルマガ「毎日0.1%の成長」を通じて、ビジネスメール教育の普及に力を注いでいる。著書は「なぜか仕事が速い人のずるいメール術」(PHP研究所)、「仕事が速い人はどんなメールを書いているのか」(文響社)など38冊。(一般社団法人日本ビジネスメール協会
https://businessmail.or.jp/)

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