一流MBAの女性は、なぜ旦那を捨てるのか? 美人妻のMBA留学を応援したが運の尽き

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競争に敗れた雄ライオンに、雌ライオンがとる行動

さて、今まで若手カップルの若嫁留学の離婚率の高さについてぶつぶつ申し上げてきたわけだが、あなたの新婚の妻、貴美子は世界各国から集まるグローバルエリートたちに連日言い寄られる中、あなたとの約束を守ることができるだろうか?

短期的には貴美子に自制が効いても、長期的には結局、あなたが相対的にこのライオンたちに比べてもオスとして魅力的でなければ、頭がいい女性は性欲と知性をつかさどる脳の機能が共に大脳新皮質近辺にあるため、そちらもおさかんで、若嫁の忠誠を勝ち取ることは難しい、というのがグローバルエリートの暫定的な見解だ。

結局のところあなたがより一層、能力的にも人格的にも、また動物的にも強いオスとして切磋琢磨し、それら世界のライオンたちに比べても相対的な魅力度を高めなければ、貴美子はあなたの元を去り、恋のサファリに消えてゆくだろう。

最後にまたケニアで見たライオンの例えで恐縮だが、ライオンは多くの雌ライオンが1匹かなにかの雄ライオンとプライド(とよばれる集団)で過ごし、雄ライオンは日頃、何もせずご飯ばっかり食べている。しかしひとたびプライドが外敵から襲われれば命を投げ出して戦うのだが、屈強な新参者のライオンが古参の雄ライオンとの戦いに勝利したとき、その新しいライオンは古参の雄ライオンの子供を皆殺しにするのだ。そんなとき、母ライオンである彼女たちが何をするかというと、驚いたことに、すぐその新たな雄ライオンに忠誠を誓い、新たな夫として迎えてプライドを構成するのである。

感情的にも道徳的にも解せない話だが、そんな制約を超えた本能レベルでは、しょせん哺乳類はそんなものなのだろうか。宗教や道徳や社会規範でさんざん後付けでプログラムされてこその“人間性”であり、その奥底には“競争に勝ち抜く優秀な勝者”をつねに女性は求めているのか、と、ため息をつきつつ、香港の高層ビルで最後のおかゆの一滴をすするのであった。

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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