固定資産税が重すぎる人の解消されない悩み

市場価値が下がっても減らない硬直的な制度

かつての「土地神話」を前提とした固定資産税は制度疲労を来しています(写真:KY / PIXTA)

ブームが去ったリゾートマンション、地方都市の家やビル――。欲しい人がいなくなると市場価値は残酷なぐらい下がる。にもかかわらず減らないのが、借金と固定資産税だ。借金は頑張って返せばなくなるが、固定資産税は「時価」が下がっても維持される。

なぜ、こんな不合理が続くのか。朝日新聞経済部が紙面連載をベースにまとめ、筆者も執筆者の1人として名を連ねる『ルポ 税金地獄』で指摘した問題の1つに、硬直的な評価制度がある。

リゾートマンションで進む高齢化

バブル景気の頃、全国にリゾートマンションが急激に増えた。なかでも集中したのが新潟県湯沢町だ。不動産情報会社の東京カンテイによると、全国に約8万戸のリゾートマンションがあるが、新潟県湯沢町には約1万5000戸もある。町に住民票がある世帯数は約3700なので、その4倍だ。しかし、スキー人気は下火が続き、価格は暴落している。

リゾートマンションの利用者は、スキーのために冬にやってくる若者から、定住する高齢者に移っている。町によると、2016年4月の町民8000人余りのうち、1000人余りがリゾートマンションに住民票を置いている。町民に占める割合は2006年に5%を超え、10年間で12.4%まで増えた。リゾートマンションの高齢化率は43%超と、町全体より8ポイントも高い。バブル景気のリゾートブームで買った人たちが定年を迎えるなどして移り住み、地元の人も高齢で冬の雪下ろしが負担などの理由でリゾートマンションに移住しているという。

自らも定住している管理組合の理事長は、実態をこう話す。

「数十万円なので、借金なしで買える。管理費は高いですが、大浴場が使えるので、光熱水費は安い。別荘としてたまに使うと負担に感じますが、住むと快適です。問題は介護が必要な人が出ていることです。共同の大浴場はいいのですが、排泄物で汚す人もいます。亡くなって連絡しても、遺体も部屋もいらないという遺族もいます。相続放棄はこれから増えるでしょう」

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