安倍首相が歴史に名を残すには何をすべきか

いつまで「財政の大盤振る舞い」を続ける?

安倍首相は高支持率なのに、痛みが伴う改革を避けている。このままだと日本は沈む(撮影:尾形文繁)

早いもので、2020年の東京五輪まであと3年余となりました。私も一人の国民として、ぜひとも五輪は成功させてほしいと思っています。しかし、その後の日本には厳しい道のりが待ち受けているので、五輪に浮かれている余裕はないように思われます。このままでは、国民の暮らしや老後を守る社会保障費が賄いきれなくなり、現行の社会システムが危機に陥ってしまうからです。

2025年以降の社会保障費の加速的増加は必至

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日本は高齢化の進展により、今現在でも年金や医療、介護にかかる費用が増え続けています。さらには、1947~49年生まれの団塊の世代がすべて75歳を迎える2025年以降、社会保障費の増加が加速することが避けられない情勢となっています。

とりわけ医療費と介護費の伸びが大きく、厚生労働省の試算によれば、健康保険が負担する医療費は2015年度の39.5兆円から2025年度には54兆円に、介護費は10.5兆円から19.8兆円に増えるということです。厚生労働省の保守的な試算ですから、実際には医療や介護にかかる費用はもっと膨らむことになることも想定しなければならないでしょう。

日本にはもはや野放図に借金を重ねて、社会保障費を大盤振る舞いする余裕など、どこにもありません。高齢者医療費の4割を支える現役世代の負担は限界に近づいており、アベノミクスで業績好調な大企業の正社員であっても、賃上げ分の50%程度は社会保険料の引き上げに消えてしまっているというありさまなのです。給付を受ける高齢者が増え続け、負担をする現役世代が減少し続ける状況では、社会保障制度そのものを作り替えなければならないというわけです。

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