「理不尽な上司」に振り回される部下の処世術 従順で人の良い部下程ターゲットになりがち

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2つ以上当てはまれば、ターゲット予備軍です。要するに、人との調和を重んじ、謙虚な良い人が攻撃対象になりやすいのです。そういった人たちは、理不尽な怒りに対しても「自分にも悪いところがあったのかも」と反省してしまいがちです。すると、そのうち何を言われても疑問を感じなくなり、必要以上に落ち込んだり、潰れてしまう原因となります。

では、もしターゲットにされてしまった場合は、どうすればいいのでしょうか。いちばんの回避手段は物理的な距離を置くことなのですが、職場の上司である以上は、異動や転職でもしないかぎり、距離を置くことは難しいと思います。そこで、代表的な3つのタイプ別にそれぞれの付き合い方をご紹介します。

”オレ様”上司には「お試し」作戦が効く!?

(1)"オレ流”を貫きたい上司

過去の実績から、もしくは自分の経験に基づいて、有無を言わせず仕事のやり方を押し付けてくる上司がいます。ただ、時代とともに、最適なやり方は変わってくるもの。新しい選択肢が増えたり、顧客ニーズに合わなくなっていくこともあるでしょう。現場からすれば「今まではそれでよかったかもしれないが……」と思うこともあるでしょうが、それをあからさまに伝えようとしても、かえって相手のプライドを傷つけるだけです。

この場合に有効なのは、「”お試し”で挑戦させてほしい」とお願いしてみることです。「今回だけこの方法を試してみたい」「違う方法で、一度様子を見てみたい」などと、あくまで根本的な変更を求めていないことを伝えつつ、別のやり方を提案してみるのです。こうしてハードルを低くして、実績を積んでいくことができれば、次の提案がしやすくなります。

(2)何でも知りたがる上司

次に、何でも情報共有しないと怒る上司との付き合い方を考えていきます。忙しいとき、帰り際、深夜、ときに休日まで、緊急用件ではないにもかかわらず、逐一情報共有を求めてくる上司は少なくありません。時には、業務上のことのみならず、飲み会の2次会の店の雰囲気までチェックが入るなんてことも。知らないことがあることを極端に嫌い、詳細まで把握できないと機嫌が悪くなります。ささいなことでも「それ聞いてないんだけど」などと、なじられるような場面もあるでしょう。

仲間に入れてほしい寂しがり屋といえばかわいげもあるでしょうが、いつもそんなにおおらかな気持ちではいられませんよね。

そもそも、管理者には部下に仕事を任せられることが必要な要件なのですが、それを兼ね備えていないわけです。

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