「年商1億円でも赤字ばかり」の社長5つの特徴 独立を目指す人にも伝えたい「基本中の基本」
その結果、販売数も減ったことで、いちばん会社の首を絞めたのは人件費です。スタッフの給料を上げることができないのはもちろんのこと、アルバイトは最低賃金での募集。
コスト削減の1つとして商品のレベルを下げた結果、よい人材が集まらなくなり、さらに、いつまでも給料の上がらないベテランのスタッフのモチベーションも下がってしまい、次々と離職していくようになってしまいました。
もちろん、コストには減らすべきものもあります。しかし、たとえば、人件費などを減らすことによって、経営状態が傾き、本末転倒になってしまうことがあることが、今ではわかります。
呆気なく融資が下りたのをいいことに…
おカネが足りないなかでも、僕はひたすら売り上げを上げようと努力していきました。結果、売り上げは伸びていったのですが、やっぱりおカネが足りない。
どうにもならなくなり、たまらず銀行へ駆け込みました。銀行も決算書を見ながら「売り上げは伸びていますから、運転資金が足りないんですね。一度審査してみませんか?」と気軽に答えてくれ、そのまま審査。すると、呆気なく融資が下りたのです。
「世の中の社長はこうやっておカネを回しているのか」と、僕は少し世の中の仕組みがわかったような気がしました。会社経営とは、こうやっていけばいいんだとも。
その後も、資金繰りに行き詰まると、銀行から借り入れをして、目先の支払いを済ませます。そして、また足りなくなると銀行へ走り、また借り入れを起こす。そんなことを続けていました。
それは、ネズミが回し車のなかでひたすら走り続けるのに似ていると、今ならわかります。
「経営者たる者、まずは己を磨かなくては!」ということで、僕はいわゆるビジネス書や、自己啓発本を読みあさっていました。
パナソニックの創業者、松下幸之助さんの本を読み、「企業は人なり」という言葉を知りました。
売り上げを上げていく、そして、「会社を大きくしていく原動力は人だ!」と考え、どんどん人を雇いました。
そう、無計画に雇ったので人件費を払うだけでもアップアップの状態になってしまったのは前述したとおりです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら