リアル「風立ちぬ」!自作機で飛んだ日本人 ジブリアニメの夢に挑戦したアーティスト

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故障した最初のジェットエンジン。パリ郊外の工場まで足を運んで手に入れたエンジンだったが……

仕方なくジェットエンジンを扱っている国内の会社に相談して分解してもらうと、ベアリングの故障だという。そのベアリングを購入しようとメーカーに連絡したら、特注品でほかに売れない契約になっていると断られた。

資金は底をつきかけていた。八谷さんは自分のおカネで新たにエンジンを買うことにし、オランダ製のエンジンを120万円で購入。前より出力が30%増え、円高で値段も買いやすくなっていた。

経済的な厳しさからオリンポスとの契約を終了し、あとは自分でコツコツと作業を進めた。2012年に機体が完成し、2013年には自作航空機として国土交通省航空局に許可を申請した。書類を作るのに3カ月、許可が下りるまでに4カ月かかった。

「他の人がやっていないことだけに、楽しんでやっていこう、乗り越えていこうという気合は必要でした」。

エンジンを搭載したM-02J機。「人生で1機だけ飛行機を作るとしたらメーヴェ。自分の理想の飛行機として作り始めたんです」

そして今年7月23日、晴れて千葉県の野田市スポーツ公園でのジャンプ飛行テストにこぎ着けた。高度約2.5メートル、約11秒で約130メートルの距離を飛ぶことができた。

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