日本には「根拠なき自信家」が足りない

経済財政白書も一喝?

構造変化の中での企業経営と人材のあり方に関する調査(独立行政法人労働政策研究・研修機構調べ)によると、約2割の企業が今後、主力事業を転換。約4割の企業が、今後3年間に事業再編を実施する予定だといいます。その中で会社側は「業務を完遂する責任感」よりも、「新たな付加価値の創造力」を求めると回答。アニマルスピリットの重要性は日に日に高まっています。

“プロジェクトX”型人材はどこへ行った?

さて、アニマルスピリットのある人材とは、具体的にどのような資質を持つ人でしょうか。波頭亮氏・茂木健一郎氏の著作のタイトルを引用させていただきますが、ずばり、「突き抜ける人材」というイメージのことではないでしょうか?本書では

《既存のしがらみにとらわれない》

ことを突き抜けると表現しています。情熱を持って、リスクがあっても立ち向かうことができる人材。歴史的な人物なら坂本龍馬。現在ならプロジェクトXの登場人物。プロジェクトXとは2000年から2005年にNHKで放映され、

・世界一売れたスポーツカー伝説
 ・国産コンピュータ ゼロからの大逆転
 ・日米逆転! コンビニを作った素人たち

など、熱い情熱を抱き、使命感に燃えて、戦後の画期的な事業を実現させてきた「無名の日本人」を主人公とする「熱い情熱を描いた物語」。そんな熱い人が昔はたくさんいました。

当方が20代の頃、職場には新規事業を立ち上げることが大好きな「立ち上げ屋」と呼ばれる先輩社員が社内にゴロゴロ。既存の事業で安定的な仕事をすることに飽き足らず、あえて新規事業を社内で起案。「事業を絶対に成功させよう」と熱い言葉で関係者を鼓舞している光景をよく見かけたものでした。

ある程度、アニマルスピリットを持つ人物が社内に存在していたので、それに違和感を持つことはありませんでした。むしろ「あんな情熱を持って事業を立ち上げる人になりたい」と感じたくらい。アニマルスピリットが称えられた時代でした。

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