青森で16倍!北日本で密かに進む未婚化の怪

都道府県別「未婚率上昇率」ランキング大発表

ここで注目したいのは、2015年の生涯未婚率で低いとされていた北陸3県ですが、富山(男4位・女2位)、石川(男6位・女21位)、福井(男11位・女20位)と伸び率では上位にきていることです。

逆に、絶対値として高い東京や大阪などの都市部は、伸び率としては男女ともに最も低い部類になります。北陸3県が決して結婚しやすいエリアというわけではありませんし、高い生涯未婚率は都市型特有の現象だとは言い切れないようです。生涯未婚率単体のデータだけを見ていると見落としてしまう真実です。

さらに、ランキングを細かく見ていくと、北海道および東北6県に北陸3県と新潟を加えた11地域(表の黄色表示)が男女とも共通して生涯未婚率が大きく伸長しているのです。つまり、雪国に集中しているといえます。男性ではトップ10に雪国が8県、女性でも4県がランクインしています。なお、黄色表示からは除外していますが、鳥取、岐阜、長野など男性の伸び率が高い県も、冬は雪多き場所です。

雪国で未婚化が進むのはなぜ?

なぜ、雪国に集中したんでしょうか。降雪量や気温の低さが婚姻に関係するとは思えません。

ひとつ考えられるのは人口の流出です。2016年住民基本台帳人口移動報告(※このデータは婚姻関係別ではないので、未婚者だけではありません)に基づき、各都道府県の人口の流出入率(人口千対)を見てみました。45~54歳という生涯未婚率算定年齢だけを対象として抜き出してみたところ、男性では、青森が流出トップで、その他上位に秋田、山形という東北勢がランクインしているものの、特に雪国だけに流出が集中しているわけではありません。女性も同様に特に雪国のみに特徴は見られませんでした。試しに、20~30代でも検証しましたが、結果は同様でした。

雪国に共通して顕著だったのは、婚姻数の絶対値が激減していることです。特に、初婚同士の結婚が大きく減少しています。減少幅1位~4位までは、秋田、青森、岩手、山形と東北勢が独占しています。しかも、これら4県とも1980年との比較においては、初婚数が半分以下に減っていて、秋田に至っては、6割以上も減っています。全国の平均が3割減ですから、その2倍ということです。初婚数が増えなければ未婚者数は減らないわけで、この「雪国はそもそも結婚できなくなっている」というのが真相ではないでしょうか。

平均初婚年齢は30歳近辺ですから、このままの推移でいけば、これら東北4県の生涯未婚率は、東京や沖縄を抜いてトップに躍り出るのも時間の問題かもしれません。都市部に比べて、出会いのきっかけが少ないというのはあるでしょうが、これは県単位で解決できる問題を超えていると思われます。婚姻数を増やし、生涯未婚率の是正を進めたいのであれば、県を超えた支援などが必須になってくると考えられます。

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