テレビが「東大ブランド」にすがり始めた理由 需要があるのは権威なき時代の権威だからだ

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東大のシンボルともいえる安田講堂(写真:skipinof / PIXTA)

この春、ついに「東大」をタイトルに掲げたレギュラー番組が始まる。明日4月30日にスタートする「東大王」(TBS系、夜7時~)である。これは、ヒロミと山里亮太がMCを務めるクイズ番組。クイズの腕自慢が全国から集まり、東大生チームに挑む。

東大を題材にした番組が増えた

最近、バラエティ番組で「東大」関連の企画が増えている。テレビ番組表を眺めてみると、ゴールデンタイムを中心に、毎週のように「東大」や「東大生」を題材にした企画が行われていることがわかる。その知識の豊富さを買われてクイズ番組に出るのはもちろん、浮世離れした独特のキャラクターや思考が評価されてトーク系の番組に呼ばれることも多い。

このように東大を題材にした番組が増えたきっかけの1つは、2016年3月13日に放送された「日曜ファミリア・さんまの東大方程式」(フジテレビ系)が、13.9%(関東地区)という高い視聴率を記録したことだろう。これ以降、バラエティ制作者の間で「東大は数字が取れる」という認識が広がり、それを扱う番組が少しずつ増えてきた。そして、それぞれ期待どおりの結果が出ているため、ますます東大がらみの企画や番組が増えている構図となっている。

つまり、東大を題材にしたテレビ番組が多い理由は、それを求める視聴者が大勢いるからだ。それではなぜ、今こんなに多くの人々が「東大」や「東大生」に関心を持っているのだろうか?

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