成功率低すぎ!日本の不妊治療の残念な実態 60カ国で実施件数最高なのに、出産率は最低

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日本における不妊治療の成功率が、世界で最下位なのには理由がある(撮影:今井 康一)

昨今「不妊治療の末にようやく子どもを授かった!」という女性タレントのニュースが後を絶たない。晩婚・晩産化などを背景に、不妊に悩むカップルが増えるなか、不妊治療が急速に広まっている。周囲でも珍しいことではなくなり、近所の不妊クリニックで治療、とカジュアルに考える人も増えているかもしれない。

生殖補助医療の実施件数は多いのに…

いつ終わるかわからない不妊治療は、精神的にも肉体的にも金銭的にも負担が大きい。年齢やキャリア、親からのプレッシャーなどが頭をよぎり、治療に突き進む人もいるだろう。

しかし、意外と知られていない事実がある。日本では生殖補助医療の実施件数が多いにもかかわらず、出産率が低いのだ。

世界各国の生殖補助医療の実施状況をモニタリングしている組織「国際生殖補助医療監視委員会」が実施した調査では、日本の生殖補助医療の実施件数は60カ国中、第1位だったにもかかわらず、出産率は最下位の6.2%というショッキングな結果が出ている。

つまり日本は国際的に見ると、不妊治療が世界でいちばん行われているにもかかわらず「いちばん出産できない国」ということになる。

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