あなたの企画が「優れてるのに通らない」ワケ 3つのコツで劇的に認められやすくなる!

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まず根拠について考えてみましょう。先の例に比べれば、「○○という顧客の声があったからです」というのはまだましなほうですが、根拠がそれひとつでは迫力に欠けますし、多くの人を納得させることもできないでしょう。偏ったひとりの顧客の意見かもしれないからです。

よく「根拠は3つ」と言われます。「この企画はいいと思います。なぜならAAAという根拠、BBBだからという根拠、CCCという根拠があるからです」と説明されれば、企画を審査する側も、納得感が高まります。3つとは言わないまでも、せめて複数の理由づけは欲しいものです。グロービスが参考にしているハーバード・ビジネススクールなどでも、何かを主張する際には複数の根拠を提示することが必要とされています。

具体性も大事です。これは、「この企画は効果的と考えています。具体的にはDDDという施策、EEEという施策、FFFという施策を軸にしたいと考えています」といった感じです。

このように説明すると、企画を出す人間の思考プロセスや拠り所がわかるので、

「それって自分の実感値とは違うけど、本当かな?」(根拠)

「もう少し母数は増やせない? 特殊な意見じゃないの?」(根拠)

「その企画を効果的にするには、こんな施策も同時に必要だと思うけどどう?」(具体的方策)

などと、前向きの生産的な議論ができるようになります。そこで指摘された部分を詰めていけば、企画そのものも深化し、最終的に通る可能性も高くなるのです。

このように、「What(何をするか)―Why(根拠)―How(具体的方策)」がバランスよく満たされているかをしっかり意識しましょう。

元のアイデアにこだわりすぎる

人間は、基本的に「怠けもの」です。大きな変化は好みませんし、ましてや何かをゼロリセットして一から考え直すというのはおっくうなものです。

そこで実際に起きる現象が、いろいろ企画をバージョンアップして出してくるものの、基本的に最初の企画案に引っ張られすぎて、抜本的な手直しがないというケースです。筆者自身もしばしば陥るケースです。

このような現象が起こる理由に「サンクコストへのこだわり」があります。サンクコスト(埋没費用とも言います)とは、過去にすでに発生したコスト、たとえば個人レベルでいえば、過去にかけた手間暇などが該当します。

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