「焼き肉店」意外と知らない名店の見極め方 5つのポイントに沿って探してみよう

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名店はひっそりとしているものです(写真は「梁山苑」、筆者撮影)

京王新線初台駅(東京都渋谷区)。不動通り商店街を越え、住宅街のど真ん中にたたずむように存在するのは「梁山苑」です。お世辞にもきれいな内外装とは言えませんが、地元民が集う量良し、味良し、コスパ良しの名店です。

夏はエアコンが入らず、非常に暑いので、食べては涼み、涼んでは食べてを繰り返します。それでも行きたいのがこの焼き肉の名店です。上カルビは1600円、上ハラミ1400円。「この肉質でこの価格。やっていけるのか?」。もはや商売っ気をこちらが気にしてしまうほどの地元に愛されるお店として君臨しています。

JR鶯谷駅(東京都台東区)。北口を降りて少し歩くとすぐにラブホテル街に遭遇します。さらに歩き、言問通りに出ると、「鶯谷園」の看板が目に付くはずです。長年愛される庶民的な雰囲気を醸し出す、都内屈指のコスパを誇る焼き肉店。ここで食べたいのは、ステーキ状の肉の塊「特上ヒレ」と名物「特上ランプ」で、生卵に絡めてツルッといただきます。風俗とラブホテル街という特殊な環境に囲まれているのと、庶民的な雰囲気のため、デートというよりは純粋においしい肉を楽しむという使い方が良いでしょう。

西武新宿線沼袋駅(東京都中野区)。10分歩くとすっかり住宅街になり、さらに歩くと見えてくるのが、「飢る噛む」の文字。住宅街のど真ん中にあり、知る人ぞ知る名店「平和苑」です。わさびカルビと三角が有名ですが、ここで食べたいのは蒸すようにまとめて焼く中カルビ。〆は塩納豆付の卵かけご飯。住宅街に遠慮なく立ち上る煙と焼き方に口うるさい焼き肉奉行の店主はご愛嬌。

東急田園都市線駒沢大学駅(東京都世田谷区)から徒歩15分程度のところにあるのが2009年にオープンした「Cossott’e (コソット)」です。住宅街にありがちな喫茶店のような店構えながら、抜群のコスパの高さを誇ります。通常の「ロース・カルビ」でそのクオリティの高さを実感してください。

中カルビで焼き肉店の実力を知る

2つ目の見極めポイントはオーソドックスメニューの「カルビ」または「中カルビ」です。

ファーストオーダーの鬼定番としては「とりあえず、タン塩」で文句無しかと思いますが、タンは高騰しており、メニューとして置かない焼き肉店もあります。そのためオーソドックスなメニューで実力を測るのが妥当でしょう。焼き肉は大きく部位がタン、カルビ系、ロース、赤身、ホルモンと分けられるのですが、やはりカルビ系は塩、タレともに不動の人気があります。お客にとってはなじみの味であり、他店と比較ができる部位ゆえに、焼き肉店側にとっても手が抜けない部位になります。

しかも上カルビでないところがポイントになります。上カルビだと、一人前2000~3000円以上の価格設定をする店がザラに存在し、価格にバラツキがあり、統一感がありません。その点、中カルビ(カルビ)になると、極端に安く提供するチェーン店を除き、不思議と1000円前後に落ち着いています。

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