「独身女子」が陥る「貯金地獄」というワナ 29歳で貯金1300万円なのに老後が超不安
S美さんが心配するように、少子高齢化が加速する中、将来は年金がまったくもらえなくなる可能性は低いとはいえ、減額される可能性は大いにありそうです。昨年12月に「年金カット法案」が成立しましたが、これにより、将来の年金は現在の支給金額の7割程度になるかもしれません。
また、現在女性の平均寿命は87.05歳です。つまり、90歳まで生きることを仮定して計算しておく必要があります。
「65歳までに老後資金3000万円貯蓄」では十分か?
これらを踏まえ、65歳までに「90歳までの26年分」を備えておく老後のおカネとして、以下の計算式にあてはめて算出します。
(毎月の生活費—{もらえる年金×0.7})×12カ月×26年
=(15万6404円—{12万0093円×0.7})×12カ月×26年
=約2570万円
これに、介護にかかるおカネが平均500万円なので、500万円をプラスして、「約3070万円程度」が必要ということです。
ちなみに、この金額は衣食住の基本生活にかかる金額です。また、持ち家が前提になっています。
堅実な生活を送っているS美さんはあまり考えないかもしれませんが、おいしいものを食べたり、友達と旅行に行ったりなど、いわゆる「ゆとりある老後」を送りたいということであれば、老後までに貯めたい基本金額約3070万円に1500万〜2000万円程度が上乗せになります。そうすると、4570万~5070万円程度、となります。
この計算では、老後は働かないことを前提に試算していますが、もちろん働いてもいいのです。その働き方は、自分の好きなことを職にして週2回から3回とすれば、あまり無理をせずに楽しんで働けるかもしれません。そうして働けば少しでも収入が入ってくるので、無理して現役時代に貯蓄を頑張りすぎることもないでしょう。
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