個人型確定拠出年金iDeCoを普及させるには?

出足いま一つ、運用商品数めぐり侃々諤々

運用商品数は多いほうがよいのか、絞ったほうがよいのか(写真:xiangtao / PIXTA)

今年1月から対象者が大幅に拡大された、個人型確定拠出年金「iDeCo」。同月の新規加入者数は2万6705人と、前年同月の5.5倍を記録した。ただ、対象範囲が従来の4700万人から6000万人まで拡大したことと比べると、対象拡大後の出足としては物足りない。

そんなiDeCoについて、今後の普及を大きく左右するかもしれない議論が現在、厚生労働省の専門委員会で進められている。確定拠出年金(DC)の運用商品数の制限に関する議論だ。

iDeCoとは、毎月の掛け金を自分で運用しながら積み立てていく私的年金。原則として60歳以降に受け取りを開始する。この制度を利用するメリットは大きい。運用益が非課税になるほか、原則として掛け金の全額が所得税と住民税から控除される。受け取り時にも税制優遇が受けられる。いわば「税制優遇の全部乗せ状態」(業界関係者)なのだ。

運用手段としては、定期預金などの元本確保型商品と、投資信託に代表される元本変動型商品がある。後者のみで運用すれば期待リターンは大きいが、その分、元本割れのリスクも伴う。一方、元本確保型だけで運用しても金利が低すぎるため、毎月発生する口座管理手数料などを差し引くと、元本割れしてしまう。つまり、各自でリスクとリターンを見極めながら運用していく必要がある。

運用商品の数は多すぎると選択が難しい

目下、厚労省の専門委員会で議論されているのは、この運用商品の数に上限を定めようというものだ。また、DCに関する法律では、個人型(iDeCo)は企業型DCのルールを準用するとされている。これを今後も継続するのか、あるいはiDeCoと企業型DCで別のルールを適用するのか、についても議論が及んでいる。

企業年金連合会の調査によると、2016年時点では企業型確定拠出年金(DC)の平均商品数は18.4本。一方、iDeCO で最も多くの商品数を展開しているSBI証券の場合、対象商品数は約60本。現状の企業型DCの商品数が多すぎるのだとすれば、SBI証券の商品数は大幅に削減せざるをえなくなる。

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