「ぺんてる」が高級シャーペンに秘めた超技術

価格は3000円!ノック不要の「オレンズネロ」

ぺんてるが売り出した新シャーペン「オレンズネロ」の価格は「3000円」。開発スタッフが技術を詰め込んだ自信作だ(撮影:風間仁一郎)

ぺんてるから、税抜き3000円のシャープペンシル「オレンズネロ」が発売された。最大の特徴は"芯が折れず、ワンノックで書き続けられる"こと。しかしシャーペンを常用していない人にとっては、それほどの価値があるのか、いまいち伝わりづらいところかもしれない。高級文具というイメージも薄いので、ぴんとこないというのが正直なところだろう。3000円の価値はどこにあるのだろうか。

シャーペンはぺんてるの「柱」事業

ぺんてると聞いて、何を思い浮かべるだろうか。年配の人だったら、絵の具やクレヨンのメーカーとして記憶している方も多いだろう。だが実は、1960年に世界で初めてノック式シャプーペンシルを発売したという、シャーペンに関しては先駆け的存在だ。シャーペンは同社の売上高の4分の1から3分の1程度を占めて、3本の柱に入る中核事業でもある。

ぺんてるによると、シャーペンの国内シェアは今のところ、1位が三菱鉛筆、2位がゼブラだという。ただし、「近年高機能、高価格化が進んでいることもあり、新商品が発売されるとそのたびに、シェアが大きく動く傾向があります」(ぺんてる商品開発本部 シャープ企画開発部部長 丸山茂樹氏)と新商品に懸ける期待は大きい。

シャーペン、ボールペンは販促グッズとしてよく配布される。そのため、自分で買ったことがないという人も多いだろう。しかし、実は今では、高機能化・高価格化の流れは顕著で、シャーペンの価格として数百円、1000円というのは当たり前になっているようだ。

アマゾンでロングセラーになっているぺんてるのシャーペン「スマッシュ」(撮影:風間仁一郎)

ぺんてるの場合、1962年からのロングセラー商品「スマッシュ」(税抜き1000円)がそうだ。「グラフ1000(フォープロ)」という、製図などを行うプロ向け商品の一般向けとして発売された。この2〜3年で急激に販売数を増やしており、アマゾンの「シャーペン」カテゴリで1位を獲得し続けているという。

「アマゾンで人気に火が付いて『YouTube』に動画を投稿する『ユーチューバー』などネットの口コミで爆発的に広まったと見ています。月に何万本も製造しなければならないという状態で、製造が追いつかないため、品薄でご迷惑をおかけしてしまうこともあります」(丸山氏)

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