ニセ情報で健康被害、サイト運営者の責任は 塩水を飲みダイエット主張「塩水洗浄」の危険
偽の情報がソーシャルメディアなどを通じて拡散する「フェイクニュース」が話題になる中、NHKの「NewsUp」では、塩水を飲んでダイエットする「塩水洗浄」が取り上げられていた。NHKが取り上げて以降、関連する記事がネットから次々に削除された。
空腹時に大量の塩水を飲むことで、腸内が洗浄されて、ダイエットにつながるという情報だが、NHKの特集に登場した医師は「どう見ても危険」と警鐘を鳴らしている。胃腸が急激に膨らんで、吐いてしまう可能性があるなど、様々な悪影響があるという。
実際に、検索サイトで調べて「おなかの痛みもなく安全」と紹介している記事を信じて、実際に塩水を1リットル飲んで、体調不良に陥った人の事例も紹介されていた。
DeNAの医療系サイト「WELQ」での不正確な記事が大きな問題になって以降、ネットに流れる健康情報の信憑性に注目が集まっている。もしニセの健康情報を信じて、体調不良に陥ってしまった場合、情報発信者の責任を問うことはできるのだろうか。
民事、刑事上の問題点
「こうした、特定人に関するものではない、いわゆる虚偽の風説を不特定多数に流布するタイプの情報発信者について、その法的責任としては、まず、民法上の不法行為責任が生じる可能性があるでしょう」
落合弁護士はこのように話す。それはなぜなのか。