セブン-イレブン、成長なぜ止まらない 鈴木会長「コンビニ弁当の試食、当たり前のこと」

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FC(フィールド・カウンセラー)会議に登壇する鈴木会長

セブン-イレブンが行き詰まったことはない

――2000年代には店舗の増加が伸び悩んだこともあります。

セブン-イレブンが行き詰まったことはない。見方によっては収入が伸びないこともあったが、不振店の立て直しは徹底してやってきた。たとえば、建物内の階段には必ず踊り場を作るものだ。石垣だって「いいやいいや」と積み上げて行くと崩れてしまう。きちっと積んでいって、うまくいかなかったら、もう1回積み直す。そういうことをずっとやってきた。

セブン-イレブンの日販は約67万円と、他社と10万円以上の開きがある。これは接客や欠品に対する考え方を積み上げてきた結果だ。昨年は1354店を出店し、今期は1500店を計画しているが、不振店の割合は1~2%と驚異的な低水準だ。店舗数は今、1.5万店あるが、楽に2倍になるだろう。

──40年前と現在で変わったことは何でしょうか。

時代の変化が速くなっている。そのスピードに対応できるようにわれわれも変化しなければならない。

変化対応の基本になるのは全国に2000人以上いるOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー、店舗経営相談員)を集めたFC(フィールド・カウンセラー)会議だ。一つの仕事をしていると、本部の考え方や新しいことがわからない。だから必ず2週間に1回、社員を集めて情報を共有する必要がある。

この会議には私も出席して、新しい出来事や、本部の考え方をしゃべる。熱心な加盟店オーナーは必ずFC会議の内容を聞いてくるそうだ。今ならインターネットを活用すれば、迅速に情報を発信できるが、それでは大半が聞き流されてしまう。壇上に立って、将来の方向として重要だと思うことは何回も繰り返し伝えて理解させる。この顔と顔を突き合わせるスタイルをずっと続けていく。

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